on stage. (ページ36)

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…夢を見た、気がする。
誰かが何かを話していたような気はしたけど、覚えてない。夢ってそんなものだ。

体育大会、3日目。最終日。

今日は髙地のサッカーの応援がある。樹の野球は負けたので終わりだったらしい。勝たなきゃ良かったあ、と嘆く髙地をみんなでからかったりしたのだけど、結局はたかが1試合だからそこまで面倒でもないと笑っていた。

昨日はあの後、駄弁ったり居眠りしているうちに一日が終わっていた。京本と戻りはしたもののパニックから抜け出せなくて、机に突っ伏していたらそのまま寝てしまうというなんともダサいことをしてしまったのだけど、あとから聞いたところによると隣の席でジェシーも爆睡だったらしい。

午前最後の髙地のサッカーまでの午前の間と、お昼の後の閉会式までの時間はただのサボりの時間だ。例のごとく持ち込まれたUNOにトランプ、折りたたみのオセロ、人狼ゲーム。

「遊ぶ気満々じゃん」
「そりゃそーでしょ！はい、これAちゃんの分ね」

ウキウキでトランプの束を手渡してくる慎太郎。この人数でババ抜きすると予想以上に長引くことを初めて学んだ。自分の揃った札を捨てながら、絶妙に視界に入ってくる京本を盗み見る。いつもと変わらない。見かけも態度も何一つ。夢だったんじゃないかかとすら思ってしまいたくなるけど、生憎そうもいかないのが現実だった。

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