on stage. (ページ27)

今日:44 hit、昨日:0 hit、合計:34,520 hit

. ページ27

朝一番からグラウンドの端のブルーシートに並んで座ってはダラダラと喋る。なんというか、いやなんなんだこの時間。
午前の外は若干肌寒い。しかもちょっと曇ってるし。ジャージを着込みながら、整列をかけられている遠くの生徒たちを眺める。見えないけどあの中に京本いるんだよなあ、とか思いながら。朝イチの出場なせいで、5人ともグラウンド現地集合だった。京本の顔はまだ見れていない。声かけられたら良かったのにな。
　
「きょも何引くか楽しみだな」
「定番引いたら面白いのに、好きな子！とか」
「いやあ、親とかかもよ！？HAHA～！」
「小学生じゃないんだから親は見に来てないでしょ…」
「でもなんか面白いの引いたらいいのにな～」
「札作ってるのは生徒会なんだから、生徒会次第でしょうよそこは」

面白いの優先なのかい。応援に来たんですけど？いや、借り物競争の応援っていうのもないけど。運動音痴を公言している上に散々他の5人から聞いたせいで、あまり走りが強い方じゃないことは知っている。転んだりしなきゃいいな、くらいには思っている。

小学校の運動会さながらの放送部のアナウンスが響きわたり、生徒が順に列に並んでいく。目を凝らすと、3番目のレーンに京本が並んでいるのが見えた。
初めの生徒たちが並びに着くと、よーい、という声の後に、よくあるピストルがスタートを鳴らした。

.→←.