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lrn side
良かったな、
なんて抱き合っている2人をみてただ純粋に思う
俺とあいつが出会ったのは小学3年生の時で
転校してきた俺に初めて話しかけてきてくれたのがAだった
単純な俺はそれだけで好きになった
今思えば馬鹿らしいな、と思うが
好きになる人は間違ってないと思う
人見知りなAだから
あまり関わりもなかったし
男絡みが一切なかった
だから男のことで
Aがあんなに悩んだり、表情豊かになるのは
安心だったり、少し嫌だったり
だから俺は油断していた
俺が選ばれることはなくとも
誰かが選ばれることもないだろう
そんな考えがあった
だから初めてAとくっさんが知り合いって知った時は
あせったし、どうしたらいいか分からなかった
でも、日が経つにつれて。
あいつの事を見れば見るほど、
俺の事を見る目と
くっさんのことを見る目は違っていて、
Aがくっさんのことが好きだということに気付くのはそう時間はかからなかった
それでも俺は何もしなかった
不器用でヘタレな2人だから
付き合うことはないだろうと信じていた
でも違った
ヘタレなのは俺の方だった
俺はくっさんは大切な友達で
Aも大切な友達だ
ちゃんと応援しようと思ってる
2人の中を引き裂こうなんて思ってないし
好きだった時間が好きの大きさなんて言う気もない
けれど今だけ
「俺の方が前から好きだったのになぁ……」
Aから貰った炭酸飲料は
ぬるくて、炭酸が抜けて、
あまり美味しくはなかった
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作者名:しろあん | 作成日時:2023年1月28日 22時