期末テスト４ ページ40
ゲートに着々と近づいて行く三人だが、とうとうパワーローダーが姿を現し立ちはだかる。
「どうしようゲート前塞がれた！」
焦る尾白に、Aは叫ぶ。
『しっぽであそこまで私を飛ばして！』
あまり大声をあげることのないAの叫びに尾白は目を見開いたが、すぐに自分の尾でAの体を掴んでパワーローダーの元まで投げ飛ばし、飯田と共にゲートに走った。
「ケケケ来たな！」
(チャンスは私が空中にいる間だけ！)
パワーローダーは悪人のような笑い声をあげ迎撃する。
Aの糸を難なく交わしたパワーローダーはまた悪役の笑い声を響かした。
が、自分の乗るブルドーザーのような機械が立てる音に笑みを消した。
『最初から先生なんて狙ってません！』
機械のタイヤに糸を巻き付け動かなくさせて主導権を握ったAはぐっと糸を手元に手繰り寄せた。
Aの足が地面に着く一瞬前に尾白がゲートをくぐり抜け、Aは地中に落ちる寸前でパワーローダーに受け止められた。
『やったぁ赤点回避ぃ………』
Aは今日一番の笑みを浮かべ、尾白とハイタッチをした。
地面に埋まっている飯田とのハイタッチは不可能だったが。
「ケロケロ、Aちゃん合格してよかったわ！」
「お疲れ様ですわ！」
その後無事飯田を救出してモニタールームへ向かうと先に試験を終えていた蛙吹と八百万が手を振る。
芦戸 上鳴と校長の試合をモニターで見るも、Aは目を塞ぎたくなった。
為す術もなく惨敗である。
「え、なに三奈ちゃん達負けたん！？」
『校長先生が凄すぎた……』
試合を終えた麗日が眉を下げてモニターに駆け寄る。
モニターの中の芦戸と上鳴は悔しさを表に出して座り込んだ。
その後の四戦はそれぞれ苦難はあったものの、皆無事に試験をパスすることが出来たようだ。
『響香、耳大丈夫？』
「平気平気、それより合格おめでとう」
Aと耳郎はひとまず実技の赤点を回避したことに無い胸を撫で下ろしたが、それよりも芦戸と上鳴、そして同じく試験に合格出来なかった切島と砂藤の事が気がかりだった。
四人はテストが終わった晴れやかな気持ちでいるクラスの面々をよそに、終礼が終わると早々に帰ってしまった。
(三奈達大丈夫かな)
とぼとぼと背を丸めて帰る四人の後ろ姿はAの目に酷く悲しく映った。
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ちとせ(プロフ) - ひまりさん» わーいありがとうございます！精一杯頑張ります。 (2020年5月16日 13時) (
レス) id: f121ce48a2 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり(プロフ) - 最近ヒロアカにハマって一気読みしました！とっても面白いです！これからも更新頑張ってください！！ (2020年5月16日 2時) (レス) id: d2e32c185c (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - こおりさん» ありがとうございます！自己満作品ですがどうかこれからもよろしくお願いします。最推しは轟くんなのですが、最近弔くんがとても好きです！ (2020年5月12日 19時) (レス) id: f121ce48a2 (このIDを非表示/違反報告)
こおり(プロフ) - とても面白いです！！ これからも頑張ってください！応援してます！！ ちなみに最推しは誰ですか？？？ (2020年5月12日 15時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2020年4月30日 15時
