職場体験７ ページ28
少女の後ろ姿を見送り、Aは髪を靡かせて勢いよく振り返った。
『どうでしたかベストジーニスト、完璧じゃないですか？』
照れと嬉しさの入り交じった感情を隠すように、Aはおどけてジーニストに飛び跳ねながら尋ねる。
「及第点、と言ったところか」
あくまで厳しい評価を下すベストジーニストにAは頬を膨らませながらも、髪と服でほぼ隠れている切れ長の細い目が優しく細められたのを見逃さなかった。
「オイ俺を無視すんじゃねェ」
『ああごめんね爆殺王、先にファン作っちゃって！』
「死ねクソアマぶっ飛ばす！」
上機嫌なAとは対照的に、爆豪は腕を組んで目を吊り上げている。
煽れば面白い程に機嫌を悪くする爆豪を揶揄うのが職場体験中のAの楽しみになっていた。
『ありがとうございます』
「何撮っとんだそこのモブ！」
『すみません彼、照れ屋なんです。』
「違ぇわブス死ね！」
ベストジーニストが贔屓にしているというパン屋で昼ご飯を奢ってもらい、公園のベンチで食べていると道行く一般人に写真を撮られて爆豪が怒り狂ったり、
『上まで運びますよ』
「貸せババァ俺が運ぶ」
階段の下で大荷物を抱えた老婆を助けたり
『爆豪八二分け崩れてきてる』
「座れ、直してやろう」
「いらねぇわクソ触んな！」
公衆の面前で戻りかけていた髪を再び八二分けにされたり
Aと爆豪の言い合いを見ているベストジーニストは初めの方こそ呆れた顔をしていたもののそのうち笑いが堪えきれなくなっていた。
事務所に戻ってもジーニストがたまに二人を見て笑っているのでサイドキックの目が零れ落ちそうだった。
『ママ髪』
「誰がママだ死ね！」
シャワーを浴び終わり、爆豪にドライヤーを差し出す。
暴言を吐きながらもAの手からドライヤーを引ったくり、髪を丁寧に乾かし始める爆豪にAは笑いを隠せない。
暫く笑っていたAもパトロールの疲れが出たのか小さく寝息を立てて眠ってしまった。
爆豪の胸元に体を預けて眠るAを爆豪は真顔で見つめて溜息を吐き、ドライヤーのスイッチを切った。
「おい起きろブス……貧乳女！」
『んんん……死ね……』
「寝言は寝て死ね」
Aの最も嫌がる台詞を吐き捨て、目を擦りながら起きたAの首根っこを掴んでベッドに放り投げる。
Aはいたい……と呟いてそのまままたすやすやと寝息を立てて眠ってしまった。
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順位ついた感謝嬉しい涙出る
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ちとせ(プロフ) - ひまりさん» わーいありがとうございます！精一杯頑張ります。 (2020年5月16日 13時) (
レス) id: f121ce48a2 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり(プロフ) - 最近ヒロアカにハマって一気読みしました！とっても面白いです！これからも更新頑張ってください！！ (2020年5月16日 2時) (レス) id: d2e32c185c (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - こおりさん» ありがとうございます！自己満作品ですがどうかこれからもよろしくお願いします。最推しは轟くんなのですが、最近弔くんがとても好きです！ (2020年5月12日 19時) (レス) id: f121ce48a2 (このIDを非表示/違反報告)
こおり(プロフ) - とても面白いです！！ これからも頑張ってください！応援してます！！ ちなみに最推しは誰ですか？？？ (2020年5月12日 15時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2020年4月30日 15時
