職場体験３ ページ24
(男用もあんまり別に女用と変わんない気がする。)
決して違いが無い訳がないのだが、本当に生まれ持った顔があまりにも良すぎただけの女であるAは美しくなる為の努力やらなんやらをした事がなかった。
シャワーを浴び終わり、乱雑に髪を拭いてタオルを肩から掛け 大きめのサイズの黒いTシャツとデニムのショートパンツを履く。
『爆豪お風呂いいよ』
「テメェ髪濡れてんぞ」
お風呂場から出て、端末を弄っていた爆豪に声をかけると盛大に舌打ちをかまされAは頭にハテナを浮かべて首を傾げた。
『髪乾かすの面倒だからいつもそのまま』
「座れ！」『は？』
無理やり床に座らされてAが唖然としていると後ろから柔らかな熱風が吹き上げてきた。
『すごいね爆豪、ママじゃん』
「殺すぞテメェ」
乱暴な口調と裏腹に、Aの髪を一束ずつ持ち上げて先まで熱を通す爆豪の手つきは不思議なほど優しく丁寧だった。
心地よい温度の風と爆豪の優しい仕草にAの意識は薄れ……………かけたのだが、 寝んなボケ と言って頭を殴った爆豪のせいで寝るに寝れなかった。
「オラこっち向け」
日が昇っている時間よりも些か柔らかくなった爆豪の声に素直に体を後ろに向けると、顔面に熱が吹きかけられる。
『んぶ』
爆豪は思わず目をぎゅっと瞑ったAを馬鹿にした様に眺め、口角を吊り上げた。
「ブッサイク」『死んで』
爆豪のゴツゴツとした大きな手がAの額に触れ、前髪を持ち上げる。
普通の女子高生ならここで身体を強ばらせて胸を高鳴らせるものなのだろうが、生憎Aは恋愛感情やらなんやらをほとんど持ち合わせていない為、目を固く瞑るに留まった。
(睫毛長ぇ)
寧ろ爆豪の方が柄にも無くドギマギとしてしまっている。
「終わりだクソが、明日からは自分で乾かせ」
『えやだ爆豪の気持ちかった』
これを計算でも何でもなく天然で言っているのだから黒雲Aという女は恐ろしい奴である。
爆豪はAの頭を鷲掴みにし、痛い痛いと騒ぐAに舌打ちをして手を離した。
『てか爆豪凄いいい匂いする』
手が離された瞬間爆豪の手を掴んですんすんと匂いを嗅いで首を傾げる。
仕舞いには んー と唸って爆豪の胸の下辺りに顔を近づけて鼻を鳴らす。
「おい」
『え、凄い甘い匂い爆豪ってまさか女子？』
「死ねクソアマ！」
爆豪は目を吊り上げて立ち上がり、大きな足音を立ててお風呂場へ歩いて行った。
その耳は真っ赤に染まっていた。
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ちとせ(プロフ) - ひまりさん» わーいありがとうございます！精一杯頑張ります。 (2020年5月16日 13時) (
レス) id: f121ce48a2 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり(プロフ) - 最近ヒロアカにハマって一気読みしました！とっても面白いです！これからも更新頑張ってください！！ (2020年5月16日 2時) (レス) id: d2e32c185c (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - こおりさん» ありがとうございます！自己満作品ですがどうかこれからもよろしくお願いします。最推しは轟くんなのですが、最近弔くんがとても好きです！ (2020年5月12日 19時) (レス) id: f121ce48a2 (このIDを非表示/違反報告)
こおり(プロフ) - とても面白いです！！ これからも頑張ってください！応援してます！！ ちなみに最推しは誰ですか？？？ (2020年5月12日 15時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2020年4月30日 15時
