指名２ ページ18
相澤から個別の指名事務所一覧を受け取り、髪を一筋指でくるくると弄びながら紙を眺める。
あまりヒーローの事に詳しくないAでも知っているような名前が幾つか見受けられる。
「え、すごいAベストジーニストから指名来てるじゃん！」
『うん……………』
その他にもシンリンカムイ、ファットガム、Mtレディなど沢山の名だたるヒーロー達から指名が来ているにもかかわらず、Aが頬を膨らませて不満げにしているのを見て 耳郎が首を傾げる。
『ほーくす………指名来てなかった……』
「ウィングヒーローホークス？好きなの？」
『やりたい事やってる感じのがかっこよくて好き』
職場体験ホークスのとこ行きたかったぁ と駄々を捏ねるAの顔を切島が覗き込む。
「そういえば轟がホークスから指名貰ってたな」
その言葉を聞いた瞬間、Aが机を音を立てて叩いて立ち上がる。
驚いた顔をしている切島と耳郎を見て、またすとんと席に座る。
『ほーくす………』
「諦めな、指名700も貰ってんだから贅沢言わない。」
机に突っ伏して足をばたつかせるAの頭に手刀を落とし、耳郎が溜息を吐く。
「Heyリスナー！席につけぇ！」
Aはプレゼントマイクの声に思考を授業へ向けたが、頭の中は職場体験の事でいっぱいだった。
「結局どこにした？」
一日全ての授業が終わり、職場体験の髪を提出する為にAは耳郎と職員室へ向かっていた。
『ベストジーニスト！』
Aと同じ、糸を使う個性のベストジーニストから学べるものは沢山ある とAは考えた。
『ほーくす………』
Aが未練がましく口を尖らすと、耳郎は まだ言ってんの と呆れた顔をした。
相澤に用紙を提出し、耳郎と並んで帰る。
『あ、ねぇみて響香 猫いる猫』
校舎から出て校門まで少し歩いた所に真っ白な毛に赤い目の猫が伏せをして欠伸をしているのを見つけて、音を立てないように近づきしゃがみこむ。
『かぁいい』「猫派？」『うん』
珍しくデレデレと顔を溶けそうな程緩ませ、Aは猫の頭に手を乗せる。
暫く猫のふわふわとした毛並みを堪能していると、校舎から見慣れた顔が出てくるのが見えた。
『あ、人使』
Aと耳郎に気がついた心操が此方に歩いて来ようとするのを、Aは口元に人差し指を立てた。
「猫？」『人使顔ゆるっゆる』
「アンタに言われたくない」
耳郎は親しげに会話する心操とAに、何処かもやもやとした気持ちを抱えていた。
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ちとせ(プロフ) - ひまりさん» わーいありがとうございます！精一杯頑張ります。 (2020年5月16日 13時) (
レス) id: f121ce48a2 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり(プロフ) - 最近ヒロアカにハマって一気読みしました！とっても面白いです！これからも更新頑張ってください！！ (2020年5月16日 2時) (レス) id: d2e32c185c (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - こおりさん» ありがとうございます！自己満作品ですがどうかこれからもよろしくお願いします。最推しは轟くんなのですが、最近弔くんがとても好きです！ (2020年5月12日 19時) (レス) id: f121ce48a2 (このIDを非表示/違反報告)
こおり(プロフ) - とても面白いです！！ これからも頑張ってください！応援してます！！ ちなみに最推しは誰ですか？？？ (2020年5月12日 15時) (レス) id: 335947b1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2020年4月30日 15時
