最後 ページ16
とうとうバイト最後の日…
『お疲れ様 よく頑張ってくれたね 助かったよ これお給料』
『あ ありがとうございます』
初めてのバイト代 うれしい 私 頑張ったんだ
これお兄ちゃんに全部渡そう 少しでも役に立ちたい…
『Aちゃん ご苦労様 でもこれで最後なんて寂しいな…
今日はふたりで おいしいものいっぱい食べよう 予約してあるんだ 行こう』
『ありがとう ミヌ君』
『あのさ 手 繋ぎたい…』
そう言ってミヌ君は 躊躇いがちに私の手を握ってきた
今日で最後なんだと思うと 私はその手を振りほどけなかった
『ここ すごくおいしいんだよ』
ミヌ君は得意そうにそう言って予約席に向かった
そこは個室になっていて 落ち着いた雰囲気の装飾がなされている
席に着くとメニューを私に見せて
これとこれとこれは特におすすめだよって 私はミヌ君に任せるって言った
『ほんとに この1か月あまり 僕はすごく幸せだった
こんなにAちゃんと ずっと一緒にいられるなんて
思ってなかったから…ヨンミンからAちゃんがバイト
探してるって聞いて 絶対一緒にやりたいって思ったんだ
いろいろあったけど ほんとに 幸せだったよ ありがとう』
そう真剣に見つめられて 私の鼓動は早くなる
『あ ありがとうは こっちの方だよ 初めてのバイトだったのに
ミヌ君にずっと助けてもらって 支えになってもらって
お兄ちゃんのことでも… ほんとに感謝してる…』
そう言ってミヌ君を見るとなんだか目を逸らせなくて…
しばらく見つめあってしまった どうしよう…と思っていたら
そこに次々と料理が運ばれてきて 私はホッとした…
『おいしそうだね』『いっぱい食べて』『うん…』
おしゃべりして おいしいものいっぱい食べて
そろそろ お別れの時間…
『ミヌ君 今日は ほんとにありがとう すごくおいしかったし 楽しかったよ』
『よかった… あの さ…
Aちゃん… 最後にもう一度 抱きしめさせてほしい…』
そう言って真剣な瞳で見つめられて
『えっ？あ でも…』 私が答えに困っていると
ミヌ君は隣に座って 優しく私を抱きしめた
『Aちゃん 好きだよ 大好きだよ 君を好きな気持ちは
毎日膨らむばっかりで… どうしたら 少しでも僕の方 振り向いてくれるのか
どうしたら ヨンミンに勝てるのかって ずっと思ってた
でもやっぱり無理だった… 君の気持ちは 友達のままなんだね…』
そう悲しげに言うと 抱きしめてる腕に力を込めた…
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智崋＠(プロフ) - すみません、オリジナルフラグを外さないといけませんよ汗 (2014年9月5日 17時) (携帯から) (
レス) id: e2044727cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちーたぬ | 作成日時：2014年8月21日 16時
