甘い毒 ページ27
『優太くん ごちそう様でした
とっても美味しかったよ』
彼女はまたきちんと手を
合わせて天使のように微笑んだ
『いやぁ なんか照れくさいけど
れんちゃんにそう言ってもらえて
オレ めっちゃ嬉しいよ』
きれいに全部食べてくれた
れんちゃんに ますます
幸せな気持ちになった オレは
ずっと気になってる
クッキーの袋を指差した
『今度は オレ …
れんちゃんの 食べたい』
『あ うん どうぞ』
彼女は可愛くラッピングした
袋からクッキーを取り出した
それにはひとつひとつに
かわいい絵が描かれていて
その中に あのマスコットの男の子
みたいな笑顔のクッキーがあった
『うわ すご！めちゃかわ
あれ？ これもしかしてオレ？』
『うん アイシングクッキー初めて
作ったんだけど 似てるかな』
『すごく似てるよ 食べるの
もったいないけど
れんちゃん 食べていい？』
『うん もちろん どうぞ』
オレはそれをひとつ摘むと
一口でパクっと食べた
その瞬間サクサクと優しい甘さが
口いっぱい広がって 思わず頬が緩む
『うっま！』
『ほんとに？よかったぁ』
そんなオレに彼女はほっと
したように 微笑んでくれて…
はぁ… れんちゃんマジ
かわいすぎっしょ
でもこの後 どうすればいいんだ？
送って行くにはまだ早いし…
なんかDVDでも借りとけば
よかったかな…料理のことしか
考えてなかったから やばい
やることが 全然 思いつかない…
れんちゃんを楽しませるには
いったいオレ
どうしたらいいんだろう
焦りながらも平静を装って頭の中
ぐるぐると考えを巡らせていたら
突然 黙ってしまったオレに
れんちゃんが
『優太くん… どうしたの？』
オレの顔をじっと見つめてきた
そのかわいい瞳にオレの心臓が
また激しく打ち付けて…
えっマジ そう言うのは
やばいって…落ち着け オレ
『あ いや なんかさ DVDでも
借りてくればよかったかな
って思ってさ…』
『大丈夫だよ こうやって優太くんと
一緒にいるだけで 私 楽しいよ』
えっえっえっ？ マジ ですか？
れんちゃんの無防備な言葉に
今にもオレの理性が吹っ飛びそうになる
『あ あのさ れんちゃんそんなこと
言われたら オレ めっちゃ勘違い
するんだけど それでもいいの？』
するとれんちゃんはオレを
まっすぐ見つめながら言ったんだ
『優太くん… 私 ずるいんだ…』
彼女の気持ちを聞いたオレは
その甘い毒が身体中に
広がっていくのを感じていた…
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陽菜(プロフ) - ayaさん» すみません(＞人＜;)岸くん書いてるとついついしっかり書きたくなって…そうですよね。気をつけます(＞人＜;) (2019年6月27日 19時) (
レス) id: 426f08eaf3 (このIDを非表示/違反報告)
aya - 楽しく読ませていただいています。紫耀くんの恋のお話をメインで読みたいので、岸君のターンはもう少し軽めがいいなぁなんて思ったりします。 (2019年6月27日 17時) (レス) id: af589a7273 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜(プロフ) - ナナさん» ありがとうございますm(_ _)m面白いと言っていただけて嬉しいです！頑張ります(＞人＜;) (2019年4月11日 21時) (レス) id: 426f08eaf3 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 面白いです！改行今くらいの方が私もいいと思います。更新待ってます！ (2019年4月11日 20時) (レス) id: 99d28834b3 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜(プロフ) - Aさん» すみません>_<どのくらいが読みやすいでしょうか？これから気をつけますm(_ _)m (2019年4月10日 11時) (レス) id: 426f08eaf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽菜 | 作成日時：2019年4月4日 23時
