しあわせ ページ3
『うみー! あんま
奥 行くなよ
迷子になるだろー!』
『お兄ちゃん 遅いよー』
そう言いながら
うみは 森の中へと
どんどん走って行く
『うみ 待って…ちょっと…』
オレは 爆弾が
落ちないことを
願いながら
うみを追いかけた…
岸くんやっぱり
うみちゃんのこと
避けてるんだ…
『紫耀くん
岸くん 大丈夫かな?』
『ん?
ほっとけばいいよ
岸はさ 今まで
ずっと妹として
うみちゃんを
大事にしてきたのに
このままじゃ
いられなくなるのが
怖いんだよ…
って あれ?
ははっ なんか
オレたちみたいだな』
紫耀くんは
そう言って私の手を
自分の胸に引き寄せた
『A …オレを
好きになってくれて
ありがとな』
まっすぐ見つめる瞳に
胸がジンと熱くなる
『ううん 紫耀くんこそ
ずっと好きでいて
くれてありがとう』
私も彼をまっすぐ
見つめて答えると
紫耀くんは少し
苦笑いした…
『ははっ
なんか照れるな…
まあ… 岸の場合
もっと時間
かかるだろうけど
逃げてばかりじゃ
いられないよ
岸が今まで彼女を
作らなかった理由は
うみちゃんだからさ』
『そうなの?』
岸くん
告白される度
いつも 断ってたけど
うみちゃんが理由
だったんだ…
それって
『ねえ 紫耀くん
それって んっ』
彼は私の唇に
人差し指で
そっと触れると
『A
今は オレのこと
だけ 考えてろよ』
甘い瞳で見つめられて
私はコクンと頷いた…
紫耀くんずるい
そんなこと言われたら
何も言えないよ…
紫耀くんが私にとって
ずっとずっと
一緒にいたい
大切な存在だって
気づかせてくれたのは
岸くんだった…
岸くんにとって
うみちゃんは…
うみちゃんのこと
応援してるけど
岸くんの気持ちも
わかるから…
紫耀くんと
今 こうやって
一緒にいられる
しあわせを
噛み締めながら
私はふたりを見守って
いきたいと思った…
丘の上に着くと
紫耀くんは
『A ここで星見たら
気持ちよさそうだな』
って緑の斜面に寝転んで
両手を広げた…
『おいで A』
『紫耀くんここ外だよ』
『誰もいないじゃん』
そうだけど…
私は
少し 戸惑いながらも
彼の側に膝をついた
紫耀くんは
そんな私に
甘く微笑みながら
自分の胸の上に
優しく抱き寄せて
くれて…
青い空の下
私は穏やかに響く
彼の鼓動を感じて
しあわせで
胸がいっぱいになった…
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陽菜(プロフ) - #えぶさん» ありがとうございます!すごく嬉しいです!大好きなふたりなのでこれからも大切に書いていきたいと思っています^_^頑張ります! (2019年2月11日 13時) (レス) id: 426f08eaf3 (このIDを非表示/違反報告)
#えぶ(プロフ) - うみちゃんと岸君の絡みが最高すぎます!!! これからも頑張ってください( ´ ▽ ` )ノ (2019年2月11日 12時) (レス) id: d5b15df9f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:陽菜 | 作成日時:2019年2月3日 10時