ブラックアウト ページ47
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your side
「クラブよ、貴方のマークはクラブ。」
つつ、と首輪をなぞられて気持ち悪い。
言い聞かせるように言われる言葉も耳に入ってこず、必死に頭をコクコクと動かした。
もう私の役目は終わった、というようにいきなり私を突き放し、モニターをじっと見つめる。
「看守が監視するために作ったのね。こんなに便利な場所があるなら最初から来ればよかったわ」
頭が痛い。
何も思い出そうとしてないのに。
明らかな体の不調。精神がおかしくなったとか知恵熱だとか、そんなものじゃ片付けられないぐらいの異常さだ。
ふと、モニターを見つめながら監視するその光景にどこかデジャブを覚える。
《こんなんで魔女見つかるわけないやん》
どこかで聞いたことのある関西弁が頭の中で蘇る。
…何？魔女…？
ありもしない記憶に惑わされ、もうやめてよ、と心の中で呟く。
私が見つめていたのに気づいた母親はにんまりと笑って、「ここで、回答が始まる前まで過ごしてようね」と幼子に言い聞かせるように囁いた。
ゆっくりと目を瞑る。
意識が落ちていく、立っていられないほどのそれに、睡眠ではなく気絶だ、と気づいた頃にはもう意識がブラックアウトしていた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
Nobody side
床に横たわる女を無表情で見下ろす50代半ばの女。
腕を組みながら意識があるかどうか確かめるためにピンヒールのつま先で体をつつく。
彼女が完璧に眠りについたことを確認した女は、ふぅとため息をついてジャケットからタバコを取りだした。
“娘” が出来てから禁煙していたタバコは、何年か前にその子が死に解禁した。
肺の中に煙を取り入れ、彼女に向かって煙を吐く。
ひとつに纏められていたゴムを解き、ガシガシと髪を解した。
「しかし…誰かしらね、この子にマークを教えてる不届き者は」
監視室で女の独り言が木霊する。
タバコで充満した部屋に換気する装置は無い。
青白い顔で倒れる女に、「急に倒れるなら回りくどいことをしなくても良かったわ」とほくそ笑んだ。
タバコの火を床で消し、そのまま捨てる。
魘される彼女に「やっと死んでくれるのね」とうっとりと呟き、監視室のドアを開ける。
振り返らずに女は呟く。
「回答が終わるまでそこで寝てな。…まぁ、一生の眠りにつくことになるけれど」
帰ってきた時、彼女はどんな無様な死に方をしているのだろうか。
にんまりと笑い、誰も気づかないように慎重に扉を閉めた。
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がんもえ(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！！♡♡ (2023年2月2日 1時) (
レス) id: 828bc06f55 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - 苹果飴さん» 苹果飴さん、ありがとうございます！通知がうるさいとは思いますがこれからも宜しくお願いします🦙 (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - ナギさん» 愛しまくります嬉しいです🫶🏻🤍🤍😭 (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - がんもえさん» ありがとうございます！是非メッセージの方に送らせて頂きますね！ (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - サハラサバクさん» サハラサバクさん、コメントありがとうございます！溢れ出る創作意欲をぶつけてるだけなので誤字脱字多いかもしれませんが、宜しくお願いします！笑ദ്ദി^._.^) (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2023年1月27日 12時
