変な人 ページ31
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不意に、後ろからチシヤさんが覗き込んでくる。
やたらと絡んでくるこの男は、自分のマークを知りたいのだろうか。
「なんて言われたの？マーク」
「…なんであなたに教えなきゃいけないんですか」
うんざりとそう返すと、演技臭い驚き顔をしながら
「マークの選択肢は多い方がいいだろう？君だってあの母親を100パーセント信用している訳じゃない」
「100パーセントどころか1ミリも信用してない」
即答でそう返すと、次は演技では無い驚き顔。
「…信用していない人に教えられたマークを信じるの？」
「…何か勘違いしてません？」
ため息を押し込みながら彼と向き直る。
後ろにはオドオドしている彼のペアの姿。
「…私は誰も信用しません。だから誰にマークを教えられようと同じなの。…それを信じるしかない、代わりなんて居ないので。」
「…」
猫目を細めたチシヤさんを見上げる。
…貴方だって同じでしょう。
だってほら、そんなに暗い目をしてる。
「それでキミが死のうとも？」
思わずふ、と口角を上げた。
皮肉げな自分の笑い方に、チシヤさんがこちらをじっと見る。
「…関係ない。そうなったらそこまでです」
いつの間にか中央監視所には人っ子1人いない。
こちらを伺っているイッペーくんをチラリと見て、「…貴方も私なんかに構ってる暇あったらイッペーくんと信頼関係を築いたらどうですか？」と残す。
もうこれ以上彼と話すメリットは何も無い。
くるりと後ろを向いて、時間までにどこか散策しようと思っていた時だった。
「…スペードだよ」
低い彼の声が響く。
振り返らないまま歩みを止めると、やけに真剣なチシヤさんが「スペード」ともう一度繰り返した。
「…私は教えない」
「いいよそれでも。俺が言いたかっただけだ」
変な人。
…でも、お母さんの言っていたマークが嘘ではない確率が、確かに上がった。
そのまま振り返らずに独房を歩き回る後ろで、チシヤさんがゆっくりと笑顔を作った。
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がんもえ(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！！♡♡ (2023年2月2日 1時) (
レス) id: 828bc06f55 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - 苹果飴さん» 苹果飴さん、ありがとうございます！通知がうるさいとは思いますがこれからも宜しくお願いします🦙 (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - ナギさん» 愛しまくります嬉しいです🫶🏻🤍🤍😭 (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - がんもえさん» ありがとうございます！是非メッセージの方に送らせて頂きますね！ (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - サハラサバクさん» サハラサバクさん、コメントありがとうございます！溢れ出る創作意欲をぶつけてるだけなので誤字脱字多いかもしれませんが、宜しくお願いします！笑ദ്ദി^._.^) (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2023年1月27日 12時
