忘れてる？ ページ17
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｢アグニさん、って言うんですね｣
｢…｣
隣の丸太に腰掛けると、呆れた顔をしたアグニさんがヘイヤからウサギを受け取った。
血に濡れたそれを構うことなく触ると、｢首の締め方が上手くなったな｣と褒める。
でしょー、と嬉しそうに笑うヘイヤは、ほっぺを指さして｢ご褒美のチューしてくれてもいいんだよ？｣と言った。
女の私から見ても可愛いヘイヤに、冷たい視線を投げかけたアグニは彼女を無視して私に話しかけた。
｢A、お前どこから来た｣
｢え、私アグニにAの名前教えたっけ？｣
私も不思議に思ってアグニさんに目線を投げかけると、｢…お前覚えてないのか｣と聞かれる。
…覚えてない？
確かに、この世界にどうやってきたかはハッキリと思い出せない。
｢…あ、花火があがって、｣
｢その事じゃない。ここに来た後の事だ｣
ここに来た後…？
ハッキリと覚えてる。
二ラギに起こされて、そのまま彼とつるみ始めて。
｢…？あの、私昨日来たばかりで…｣
｢成程な｣
1人で勝手に解決したアグニは｢捕まえ損ねたわけか、アイツは｣と呟いた。
アイツ？
…私が忘れてる？
…おかしい、そんな事
思い出そうとすると、頭が急激に痛くなって跪く。
｢ちょっと、A！？｣
｢ほっとけ｣
ヘイヤを制したアグニは深く息を吐く。
痛みに呻く私にちらりと目線を寄越した。
｢何を忘れてもお前の勝手だがな、これだけ覚えておけ。｣
｢…？｣
｢お前の1番大事なものを見誤るなよ｣
なんだかとても大事なことな気がして慌ててコクリと首を何度も縦に振る。
徐々に痛みが薄れてきて、何かを掴みかけたのにまた手放したような気持ち悪い感覚だけが残る。
二ラギとアグニさんの言う事が全く違っていて、何を信じたらいいのか分からない。
｢昨日来たって事は、ゲームについて何も知らないってことか｣
｢あ、それは…一緒に行動してくれてる人が教えてくれて｣
｢一緒に行動？｣
ハッ。
馬鹿にしたように笑い飛ばす。
彼の目は黒く澱んでいて、なにか大切なものを失ったんだな、と容易に想像出来た。
｢お前みたいな初心者を信用して傍に置くヤツがいるとはな｣
｢…私の体が好きなんでしょう｣
乱暴な扱い方を思い出す。
私が彼に提供できるものはそれぐらいしかない。
｢…なに？｣ピクリ、と眉を上げたアグニが口を開きかけた時、ヘイヤが怒った顔をして私ににじり寄ってきた。
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がんもえ(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！！♡♡ (2023年2月2日 1時) (
レス) id: 828bc06f55 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - 苹果飴さん» 苹果飴さん、ありがとうございます！通知がうるさいとは思いますがこれからも宜しくお願いします🦙 (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - ナギさん» 愛しまくります嬉しいです🫶🏻🤍🤍😭 (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - がんもえさん» ありがとうございます！是非メッセージの方に送らせて頂きますね！ (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - サハラサバクさん» サハラサバクさん、コメントありがとうございます！溢れ出る創作意欲をぶつけてるだけなので誤字脱字多いかもしれませんが、宜しくお願いします！笑ദ്ദി^._.^) (2023年2月2日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2023年1月27日 12時
