Don't leave me alone 4

また、 ページ7

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「お答えください」


無機質な音声が響いて、閉じていた目を開く。
ほんの数秒だったけれどAと話した過去を思い出す。
それが何故か、彼女の走馬灯のようで「嫌ぁな時間だったねぇ」と小さく言った。

制限時間が迫ってくる。
自分のマークを口にした。

0:00。

近くで小さな爆発音。
誰かが死んだらしい。


「…やめてくれよ」


どうやら今回も自分は生き残ったらしい。
青白い顔をしたイッペーくんは、「信頼出来る仲間」だったということだ。

…もし彼女が死んでいても、それは仲間に恵まれなかった。
それだけの事だ、自分は関係ない。

結局自分が正解を言っても、それを信じるか信じないかは彼女にかかっているのだから。
今冷静になって考えてみると、向こうからしたら出会って数時間の俺と育てた形ばかりの母親。

天秤にかける間もなく母親だろう。



解錠音が響く。



余計な事を考えてばかりで外に出る気力がない。
隙間からは誰かが生き残って、猫背で中央へ向かっていくのが見えた。



思い切って重い扉を開ける、ふと前の独房では血が噴き出していて、
あぁ今回はあそこか。と思った。





「チシヤ…さん、」





声のした方に視線を向ける。

つい何分か前にそこに入っていったAが、安堵した顔で「また助けられちゃったな」とふわりと笑った。


再会してから初めて見る彼女の笑顔だった。

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