命の差 ページ48
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「0を選択した方がいる場合に限り、100を選択した方が勝者」
ピクリ。
クニエダの眉があがる。
0を選び続ければクズリュウが勝つ所を、皆が勝てるようにした。
これで理不尽なゲームじゃなくて公正公平なじゃんけんになった訳だ。
「でもゲームオーバーまで、俺と彼女はあいこも1度も許されない。」
無表情に戻った男。
「…ピンチには変わりないねぇ」
ふと、彼女が疑問を口にする。
「そこまで拘るのね。こんなゲームを思いつくくせに、平和主義かしら」
相変わらず皮肉るが、言葉の端々から「本当に謎だ」という気持ちがヒシヒシと伝わってくる。
特に彼女や俺のようにひねくれた人間からすると、最後の最後で俺たちにチャンスを与えるような、…言わば自分の首を締めるルールに違和感を抱く。
「こだわりが強いのかしら。」
「…もし、ワクチンを100万本用意できたとして。君たちならどの100万人を救う？」
突然始まったもしも話。
うんざりした顔の女。
「成程、今のでわかった。…あんたは命の価値を測りたいんじゃなくて命の価値を決めたくないってことか」
ゆるり、と手が組み直される。
幾度となく無視され続けてきた疑問に、やっとクズリュウが口を開いた。
「ああ。命の差が分からなくてね。
…救いに値する命と、そうじゃない命。その差はなんなのか」
答えてくれ、と先を急かすクズリュウに回答を示せば、「意外だな」と少し驚かれる。
あくまで理想論だ。
そうはならないことを知っている。
「…では、君は。」
「…」
答えを言わないとゲームが始まらないことに気がついたのか、溜息をつきながら「自分と、カスミよ」と小さく言った。
100万本と言っているのに2人しか答えない所が彼女らしい。
「…君は、Aを恨むことで自分の負担を軽くしてきたんだな」
思うところがあるのか、そうねぇ。と笑いながら返すクニエダ。
「でも、それでも自分の心が軽くなるのならあいつはいい道具になったって事ね」
母親のはの字もない発言に一周まわって面白くなる。
不快だ、と顔全面に描いたクズリュウが「キミのような人が一定多数いる。…そいつらのせいでまともな治療も受けられず死んでいった子もいたな」と呟いた。
「所詮、この世に平等も公平もないのよ」
「無いから！」
強い声を出すクズリュウ。
「…そのために戦うんじゃないのか？」
思い出す。
自分が医者だった日々。
目の前の命すら救えず、全て金に動かされる残酷な「てんびん」
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みりん(プロフ) - がんもえさん» クイナとアンのペア、すごく好きです(；；) ただ、スペードのキングのゲーム後にクイナに冷たい態度を取っているので…仲直り出来るのか( ›_‹ ) (2023年2月7日 0時) (
レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - おむらいすさん» お母さんと交代してもらいました！暫くチシヤのターンですのでお付き合い下さい( ◜ᴗ¯)🤝(¯ᴗ◝ ) (2023年2月7日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - らむねさん» 実は、参加しないのです！やっぱりこのゲームは残酷なので、2人とも生き残るのは違うかなと¯֊¯⋆꙳ (2023年2月7日 0時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
がんもえ(プロフ) - 別のゲーム会場で誰かと会うのかな！クイナとかアンに会って欲しい……… (2023年2月6日 23時) (レス) @page41 id: 828bc06f55 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - dさん» そうなんですよ…( -᷅ ̫̈-᷄ )𐑲𐑲𐑲 チシヤと鉢合わせてしまうのか、ご期待ください✨️ (2023年2月6日 23時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2023年2月1日 23時
