説明 ページ12
『リドルが手紙をくれたからさ』
「僕は助言を頂戴って書いたはずだけど？」
『それより私が来た方が早いと思ってね』
「…はぁ」
本当にAの行動力には驚かされる
孤児院の時もそうだったなぁと思い出していると
『リドル？嬉しくないのかい？』
「……」
下から見つめるAの目に僕はまたため息が出そうになるが
Aの手を握りなおし自らの頬に当てる
「…僕を心配して来てくれたんでしょ？」
『ん？あぁ！その通りさ！』
「……」
咄嗟に目を逸らすAに僕は少し屈んで笑顔でAの顔に近づける
「違うの？」
『そんな訳ないじゃないか！リドルが心配で来たのが一番さ！』
「一番？」
『えーと…』
「一番があるなら二番三番もあるんでしょ？」
『いや…そういう意味ではなくて…』
「A」
鼻先が触れそうなほど近づけてから耳元で名前を呼ぶとAは観念したように僕を見つめて話し始めた
『バジリスクが…』
「うん」
『魔法薬の材料にならないかな…って思って…』
「なるほどね…素材集めに来たんだ」
『いや！でも本当にそれは二の次で大の一番は君さ』
「はぁ、分かったよ。それでAはバジリスクを殺すつもりなの？」
僕がAの手を離すと彼女は椅子に腰掛ける
それに習い僕もAの前に腰掛ける
『結論から言うと殺す』
「……」
『あれの詳細は調べただろう？』
「自然に生まれる魔法生物ではなく、故意に生み出された生物」
『その通り。あれを造るのは簡単だがあれに込められるものは凶悪なのさ』
「この世に居てはいけない？」
『あれを生かす事が出来る者もいるが…運が悪かった今その人物はこの国には居ない』
「……」
『だから私は危険生物兼素材としてあれを始末するつもりだ』
Aの真剣な眼差しに僕は固まる
初めて彼女の口から出た殺すと言う言葉も僕を固まらせる要因だろう
『私は始末する事があれの幸せだとも言わない、ただ居た場所と見つかったタイミングが悪かっただけのことだ』
「僕のせい？僕が声を聞いたから…」
『まぁ…リドルがきっかけになったのは事実だ』
「そう…」
『殺すのは嫌かい？』
Aは眉を下げて僕の顔を見るが…
「Aの役に立つかもしれないんでしょ？」
「まぁね」
Aが心配する程、僕は何も感じていなかった
使い様によっては利用価値があるかもしれないがAの役に立つならその方が優先だ
「ならいいよ」
『では明日から探そう！』
「うん」
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マリアンヌ(プロフ) - はじめまして。主人公の性格がすごく好きで、小さなリドルがとても可愛いです！原作の彼にも、こんな風に受け入れてくれる誰かがいれば･･･とふと考えてうるっときちゃいます。これからも更新、楽しみにしています。 (3月30日 15時) (
レス) id: 1f5a49a19a (このIDを非表示/違反報告)
ヴォルデモート狂 - めちゃくちゃ好きです…！リドルの性格を残したまま夢主にずぶずぶはまって、今のところ振り向いてもらえないところまで！続き待ってます…！ (2月22日 16時) (レス) id: b51b55022c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - リドルの夢小説なかなかないので嬉しいです！！！！！！あと！！！夢主がトムと同じ学生じゃないのも！！！！！すき！ (9月4日 20時) (レス) @page2 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ｍ(プロフ) - コメント失礼します。続編、おめでとうございます。いつも、楽しくて面白い小説を書いていただき、本当にありがとうございます。そして、更新お疲れ様です。これからも、作者様のペースで楽しく小説活動を続けて行ってくださると、とても嬉しいです。 (8月31日 23時) (レス) @page1 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅澪 | 作成日時：2023年8月31日 1時
