76.休日のお誘い ページ2
社長室で、仕事をするようになった私はたまに秘書室に資料を取りに行っていた。
秘書室で書類集めをしていると、
コンコンコン。とドアを叩く音が聞こえて来た。
社長室に繋がっているドアが開いて私を呼ぶ声が聞こえて来る。
社長の声だ。
「はい。」
私は、返事をして社長しかいない社長室に入ると
すぐに智くんによってドアをぱたりと閉められて
社長室は静かになった。
智「そこ、座って。」
何だろう…
仕事でミスしたのかな…
ビクビクしながら智くんの次の言葉に耳を傾けた。
社長室に呼び出されたのは、
最近は業務時間外が多かった。
だからだろうか、余計に緊張する…
智くんも私の隣に座る。
智「んふ、おとなしい。A疲れてない？」
「え？」
智「女ってこわいから。」
何も知ってなさそうで、知ってるのかもしれない。
ほわんと微笑んで、私を見た。
智「ねぇ、おいら休みもらったの。」
「え？いつ？」
智「明日。」
「急だね。」
智「うん、何も予定ないから家でゆっくりしょうと思う。一緒にどうかな？」
「え？私？」
智「そう。誘ってる。」
「私は秘書の仕事があるから…」
「あ、松潤に頼んだんだ。Aも休みにしてって。おいら、……ずるいかな？…けど、Aと家でゆっくりしたい。んふふ。」
少し甘えてる智くん。
何だか新鮮。
隣の智くんとの距離が近くて
そっと触れる優しい手。
それに社長室が微妙に暗さを持ってて
私の鼓動は高鳴りしていた。
．
続く (更新停止中)
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作者名：羽幸 | 作成日時：2017年4月17日 11時
