親と愛と双子と ページ9
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「んっ…」
目を開けると、ガラス張りの部屋ではなかった
「あ、おきたー!
照史ー!おきたでー!!」
目の前には俺を覗き込む馬のような顔←
「そんないちいちさわぐなや
それにおなじへやにおるんやけん、きづくわ!!」
おっとこっちにはぽっちゃりくん
「おれは…」
「きょうから淳太もおれらとおなじなかま!
さいしょのあのけんさ、つらかったよな〜
おれもつらかったもん!」
「あー、はい
これ風間からもらったふく
おまえ、黄色なんやな」
そう言って渡されたのは、真っ白なブレザーの襟に黄色いラインが入った服
「これ、淳太のせいふく!
しふくのほうはもうそろっとるけん、それをきたらええよ!」
指さすところにクローゼットのような場所があるのだから、きっとそのなかにあるのだろう
「なんでおれのなまえをしってるの?」
「あ、じこしょうかいしてなかったね!
おれのなまえは、濱田崇裕!
“はまちゃん”でええよ!」
「あぁ、桐山照史です
“あきと”でべつにええよ。淳太くん」
濱ちゃん…照史…
それが最高の仲間の初めての出会いだった
「ここのへやは3人だけやけど、ホンマは7人もはいれるんで!
けどな、おれは照史がおったらええねん
けど、これからは淳太も一緒や!!」
そう濱ちゃんは明るく笑った
その笑顔はまるで誰かを励ますような笑顔で、俺もいつのまにか笑ってた
「うん、よろしく…!
濱ちゃん、照史!」
-end-
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作者名：ぜんまい | 作成日時：2015年5月9日 20時
