行かないで ページ37
柚「お父さん、お母さんゆかを学園においていかないで、ゆかも家族と一緒におうちにかえる、お父さん、お母さん」
母「ゴメンね柚香、この学園に入ったらお父さんやお母さん達とは大人になるまであえないんだよ、あなたがこの学園で頑張ってくれればお母さん達は国からごほうびをもらえてとても助かるの、柚香はお姉ちゃんでしょ？弟達の幸せのためにもききわけてちょうだい」
柚「お父さんお母さんいかないで」
父「もう柚香の事は忘れよう…」
母「そうね…まるで子供を売ったみたいで思い出すのが辛いわ」
父「あの子は国にさしあげた子なんだ、幸いウチにはまだあの子の下に弟と妹がいる、はじめから私達の子供はこの二人だけだったと思えばいいんだ…それがアリスに生まれてしまったあの子の宿命なんだから…」
グワ
「わ」
蜜「の…のだっち…っ」
野「おちついて」
〜〜
先「柚香…チビ…何だまた泣いてたのか、お前はいつ見ても泣いてばかりだなあ、何がそんなに悲しいんだか…」
野「佐倉さんこの声」
先「言ったろ？学園じゃみんなが家族だって』
野「あなたのお父さんの声です」
【柚香】
【ゆーか】
【ユカ先輩…】
【安積…】
『柚香お姉ちゃん！』
蜜「え、色んな声が…空耳…？」
野「……」
蜜「のだっち？」
野「…何でもありません、失礼しました、行きましょう、過去を辿ってその先へ…すべてはこれからです」
ーー
野「ああ…時がちょっと進みましたね、ここは…20…19年前、柚香さんが10歳あたりの頃です、柚香さんと先生の出会いの時です、すべての始まりの時…ほらあそこに、彼…行平先生がちょうどこの学園にやってきたとこです」
蜜「行平先生？」
野「彼は、あなたのお父さんです、佐倉さん、先生彼の名は雪平泉水と言います、彼の無効化のアリスの発覚はこの時期からつい2〜3年前のことでこの頃彼は22歳で新任教師としてこのアリス学園に初めて足を踏み入れました」
蛍「この時が初めての学園入ってことは…」
野「そうですね、彼はここで学園生活を過ごしたことはありません、無効化のように発見の難しいアリスに関しては彼のように成人してからアリス認定というのも珍しくありません」
蛍「じゃあ中には一生アリスを発見されない人も…彼のアリスは何で発見されたんですか？」
野「それは…」
ー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：知桜 | 作成日時：2021年3月18日 19時
