海賊ってよく分からない

15話 笑顔 ページ15

ピーターside

少し悲しそうな顔で、Aは俺に全部話してくれた。
正直嬉しかった。
あんま喋んなかったAが、俺にこうやって過去を長々と話してくれたことが。

色々あったとか、話してくれた内容の空いてる部分とか詳しいこととか気になるけど、今はこれだけで十分だと思う。


ﾋﾟﾀ「とりあえずさ、笑えよ」

『笑う……？』

ﾋﾟﾀ「表情筋かってーんだよお前！せっかく可愛い顔してんだから笑え笑え！！」

『ど、どうすれば……』


急にあたふたして笑顔を作り始めたかと思えば、はた、と止まって顔が赤くなってフリーズするA。


ﾋﾟﾀ「どうした？」

『な、いや……今可愛いって』

ﾋﾟﾀ「え？」


俺、そんなこと言っ……………

…てたわ。

はーい、俺も多分今顔赤いでーーす。
うーわなんなの俺、ちょっと最近おかしくない？
とりあえず空気を変えよう！話題を変えよう！！


ﾋﾟﾀ「と、とりあえず！笑えよ！」

『だ、だからどうやってっ』

ﾋﾟﾀ「こーすんだよっ！」


手でほっぺを持ち上げて口角を上げさせる。
え、待ってほっぺ柔らか……じゃなくって！


ﾏﾝﾏ「ご飯できたよーー！！！！」


カンカンカン！！って音と一緒にマンマの声が響いてきた。

俺たちはそれにビックリして動きが止まった。

……


『……行こうか』
ﾋﾟﾀ「……おう」


あー、もー、ダメだ俺……

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