好きになっちゃいけないと？《レペゼン地球》

さんじゅう ページ34

＊

「霜月さん、ちょっと来ぃ、脇先生が呼んどうけん」


朝、友人と話してると先生に呼ばれる。


あー、朝のやつか。


なんてぼんやり考えてると友人が
「またなんかしたん？」なんて笑ってくる。


「何もしとらんよ、チャリ乗って来ただけばい」


なんて笑いながら答えると「やっとーやん！」なんて
さらに教室が笑いで包まれる。


すると教室に唇を尖らせた銀太が顔を出す。


「俺も捕まっとうけんはよしてー」


「やば、銀太先輩やん」


「A銀太先輩と仲良いんやったっけ」


「腐れ縁っちゃよ、幼馴染みやけん
銀待って〜、今行くばい」


人の波を避けて銀太のところに行けば先生に
「油売る余裕ないとよー」なんてほんわかした言い方で
毒づいてくる。流石っちゃね出雲せんせーは。


「Aなんかしたとー？なんもしとらんよ？？」


可愛い子ぶった声音で言えば銀太が笑う。


「今自分で言うとったやろ？アホと？」


「あはは、出雲せんせーが
ほんわか罵倒してきようけん怖いばい」


三人で話しながら歩いていると
予想通り、ついたのは生徒指導室。


「朝から説教とかだるすぎ」


「チャリ通学したがったのは銀やけん」


「二人とも良いけん、しっかり絞られてきやー」


朝から脇先生に会えるけん、ラッキーばい。

＊

ご協力お願いします→←にじゅうきゅう

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す