好きになっちゃいけないと？《レペゼン地球》

じゅうなな ページ19

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学校につくと案の定自転車で来てた
ふぉいとまるちゃんが先生に捕まっている。


ざまあっちゃん。


なんて軽く心の中で嘲笑っていると
銀太があっ、と声を出す。


「肘せんせーときもっちゃんばい」


肘先生って誰と？


頭に？を浮かべながら銀太の目線の先を見ると
この学校の教頭であるきもっちゃんこと木元先生と
脇先生がなにやら楽しそうに話してる。


「いや、銀、肘先生じゃなかよ、脇先生やけん」


私がそうつっこめば「そうだっけ？」と
首をかしげている銀太。


本物のバカっちゃん。


私は呆れたようにため息をはいた。


ていうか、脇先生、木元先生と仲良いんやね。


二人の会話を見ていると、本当に仲が良さそうに見える。


それもこれも木元先生のあのトーク力のお陰か
脇先生の人柄のお陰か、もしくは元々面識があったか。


なんてぼんやり考えていると銀太が
二人に向かって走り出した。


「きもっちゃんも腰せんせーもはよっす！」


「銀、今二人話してたのわからんの？アホ？？」


しかもまた名前間違えてるじゃん、わざと？？


私は銀太についていってそうつっこむ。


「おぉ、銀太ー、朝から元気っちゃねー
それときもっちゃんじゃなくて木元先生ばい
Aも朝から銀太のお守りと？大変やけんね」


「内田、俺は脇っちゃよ脇、腰ってなんとよ」


駆け寄ってきた銀太に木元先生がニシシ、と笑う。


青髪に鼻ニンニク、という風貌の木元先生は
こうしてみるとやっぱり先生というよりは近所に住む
人付き合いのよい男の人、というように見える。


脇先生も自分の名前を堂々と間違える銀太に
少しだけ眉を下げながら銀太を小突いた。


へえ、銀太と脇せんせって意外ともう仲が良いんだ。


なんて脇先生を見ているとふと目があった。


「Aさんもおはよ」


目を細めて笑いながら私に言う脇先生。


あ、さん付けに戻っとる。


「おはよ、脇せんせ」


少しだけガッカリした気持ちを隠して脇先生に挨拶した。

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