白。【Fischer's】

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モトキの死は俺らにとって大きな影響を与えた。


……そりゃ、そうか。


だって、大事な仲間だもんな。


シルクは心ここにあらずだし
ンダホはなかなか笑わなくなった。


ぺけたんは元気がなくなって
ダーマは更に家からでなくなった。


ザカオもダンスにも身が入らなくなって、苦しんでる。


……俺は、カメラを持てなくなってしまった。


ファインダー越しの景色には
いつもモトキの笑顔があって。


カメラを構えるのが怖くなった。


カメラを持っていたらモトキが近づいてきて
話しかけてくるのを思い出して。


カメラを持つことも怖くなった。


そんな状態でFischer'sなんて続けられるわけがなくて
俺らは誰からというわけでもなく、会わなくなった。


「なぁ、モトキ……
お前が今俺らのこと見てたら、何て言うだろーな。」






「しっかりしろ、かな。」





懐かしい声。


ひどく平淡で、でも、暖かみのある声。


間違えようがない。


「……モトキ……？」


そこに立っていたのは、紛れもないモトキだった。


＊

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