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*
「……なんで、なんで……?」
俺の目の前でモトキが笑ってる。
いつもみたいに、俺に話しかけている。
「……ごめんね、触れないけど。」
モトキが俺を優しく包み込んだ。
だけど、感触はしない。
温もりも何もない。
けど確かに俺を包み込んでいる。
「……っ、もっきゅん……!」
涙が溢れた。
嘘みたいだ。
夢じゃないかな。
夢だったら、嫌だな。
何度も何度も、確かめるように名前を呼んだ。
そのたびにモトキは返事をする。
夢じゃない。
夢じゃないんだ。
「俺、もっと皆と一緒にいたかった。でも怖かった。
皆にも酷いこと言われたら、どうしよって。」
すがりつくようにしながらモトキに言う。
「……そっか。
でも、もう大丈夫だよ。
皆もぺけのこと待ってる。」
優しくモトキは言った。
俺はそんなモトキを信じたくって
震える手でドアを開けた。
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ち ゅ ん ぴ(プロフ) - Leafさん» ありがとうございます!!その言葉を励みに、日々精進しますね!これからも応援していただけたら嬉しいです。 (2018年6月20日 22時) (レス) id: 022154d35a (このIDを非表示/違反報告)
Leaf(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!続き待ってます (2018年6月20日 17時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
chisa12(プロフ) - はらさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しておきますね。 (2018年4月26日 6時) (レス) id: 022154d35a (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグちゃんと外して下さいねー (2018年4月25日 21時) (レス) id: 3abbd88b82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ち ゅ ん ぴ | 作成日時:2018年4月25日 19時