白。【Fischer's】

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Peketan side


馬鹿みたいだ。


ドア越しに会話をしながら思う。


早く帰ってよ。


どうせ皆も俺のことなんて
薄情者だって思ってるんでしょ。


今さら何をしに来たの。


下らない嘘なんてついて。


……俺のこと騙して笑い者にするつもり？


そっちがその気なら、俺も出ないから。


「ぺけたん。」


「とりあえず、入れてくれ。」


マサイの声が聞こえた。


少しだけ躊躇う。


懇願するように言われると揺らいでしまう。


「……嫌だよ。」


怖いんだよ。


信じたら裏切られる。


もう二度と経験したくないんだ。


大好きで、信頼してた人から酷いことを言われるのは。


もう嫌なんだよ。


心にもない言葉が胸に刺さって痛くて抜けなくて。


……今も、消えてくれないんだ。


俺はドアに凭れ掛かり耳を塞いだ。


＊

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