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ー金曜日ー
『いやぁ、暇ですなぁ』
こ「ゆきちゃん帰ってくるの遅くない？」
ぷ「そうやなぁ」
『帰りが遅いことはこれまでもあったんだけど………』
『いじめ、のことがあるからな、』とは、言えなかった。
こ「ねえAちゃん、前から気になってたんだけどさ、ゆきちゃんに、なんかあったの？」
『………言うべきかな』
ぷ「ゆきちゃんの信頼と、ゆきちゃんの身の安全、どっちを取るか、やな」
『そうだな、そんな言い方されたらゆきの身の安全守るしかないんですけどねぇ』
清「ただいまー」
『あれパパ、今日早いね』
清「ああ、今日だけだがな」
ぷ「おかえりなさーい」
『はあ、』
清「ちょっとしばらく部屋に籠る」
『籠るんだw』
パパが上に行く。
………今なら、話せるかもしれない。
『ゆきね、いじめられてるんだって』
こ「え、ねえちょっと！！」
『いいから聞いて。
私も姉として心配なんですよ。
ゆきは誰にも言って欲しくないっぽかったし、
いざと言うときのためにスマホ持っていかせてる。』
こ「……じゃあ、ゆきちゃんはいつでもAちゃんに助けを呼べるんだよね？」
『大丈夫。そんな心配すんなって』
ぷ「………割と大事やな」
『うん、まあ最終手段は…権力、もしくは金、もしくは暴力でどうにかする。』
ーぷるるるるるるるっっっー
『電話だ………、ゆき…』
こ「はやく、早く出て！」
『わかってるから！』
通話ボタンを押す。
この前はLINEでメッセージで送ってきた。
わざわざ電話ってことは………
本当に、何かあったのかもしれない。
『ゆき！』
ゆき「お姉ちゃん助けて！！来て！！」
ゆきがこんなに叫んでいるのは初めてみた。
返事をしようと声を出そうとする。
そこで ドゴッ、 と何かを殴るような音。
顔が青ざめていく。
『パパ！車を出せ！！ゆきがっ！！ゆきがっ！！』
喉が痛くなるくらい叫ぶ。
清「事情は後で聞く。来い！」
『ゆきを守らなきゃ………っ！』
こ「Aちゃん、僕も、僕もゆきちゃんを守りたい」
あ「ころんくんが行くなら俺等もいくよ！」
ぷ「それでAちゃんが怪我したら意味ないし、俺も行く」
『よっしゃ、行くぞ！！』
ころちゃん達はしっかりマスクなどで顔を隠してついてくることになった。
．
そのあと、スマホで、誰かからLINEが来た。
だが私はそれも無視して車に乗った。
誰からだろうがどうでもいい。
早く、
ゆきを、ゆきを、………助けなくては。
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