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『いってきまーす』
ゆき「いってきー」
ぷ「いってらー」
あの後、ちょっとだけ編集について教えてもらった。
なので学校から帰ってきてから1人で撮影をするつもり。
玄関の扉を勢いよく開けて私は走ってなずなとの待ち合わせ場所に向かった。
？「あぁ！？前原じゃねぇ！？」
元気な声と共にリュックを叩かれる感覚。
その声を聞くと背中が冷たくなって、息がしにくくなる。
『浅川………、』
浅「お前すっげえイメチェンしてるw昨日さぁ、一緒にいた人誰？w」
『しらない』
浅「名前はぁ？」
『知らない』
浅「年齢？」
『黙って？』
浅「………せっかく黙ってスマホ持ってきたのに、本人いないんじゃ写真撮れないじゃんw」
ずっと後ろからニコニコとしたりょうが追いかけてくる。
ほんと、きもい。
なんで、せっかくかわいくなったのに、まだ絡まれるの？
山「うげ、浅川…きも、」
浅「うわ、ひっどw」
そう笑ってりょうはどこかへ行った。
山「………行こ。」
『うん』
山「大丈夫？」
『大丈夫だよなずな！』
にこ、と無理矢理笑う。
だって去年、ああなったわけは
．
私の幼稚な心と、
りょうのクズみたいな嫉妬と
ユズちゃんの信頼度と
あの教師の頭の悪さの
所為だから。
私が大人しく、何も言わずに、黙って陰キャらしくしてたら。
何も起こらなかった。
山「………ふぅっ。ついた、ね」
『学校に着いただけで大袈裟な』
いつもなら笑っていられるこの会話も。
あんな奴が来たくらいで、笑えなくなるわけがなかった。
．
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