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ふと、持っている薔薇を見た。
…花か。
庭を見渡す。シロツメクサの花が咲いている。
シロツメクサね…。
そうだ!
「少し時間をくれるかな?」
▫▫▫▫▫▫▫
「よしっ!出来た!!」
花冠を作りました。自分なりに頑張りましたよ!
小さい頃、花冠を作ってるのを見て魔法みたいと思ったから
…って、
馬鹿か私、これはバレる。せんせー魔法使えないんですかぁ?て、失望して追い出されるわ。
恐る恐るラドの表情をのぞく。
「……すごい、魔法みたい。」
うん。
馬鹿でよかったぁ!!!
なんか少し申し訳ない気持ちもある。
「あはははは。
……………………
…………私からも、ラドいつも頑張ってくれてありがとう。
その、これからもよろしくね。」
ラドの頭に花冠をのせた。
わぁ、可愛い。
「ラドは、なんでも合うね。
すごく可愛いよ。」
自然と笑顔になる。
「……。」
え、反応なし?褒めたつもりなんだけど…。
「あの…ラド?」
「…ん?何ー?」
「あ、ラド凄い似合ってるなぁーって。」
「えへへへ、ありがとう!」
「…それじゃ、今日の授業はこれでおしまい。お疲れ様。
私は図書室いくから、また夕飯でね。」
「はーい。」
私は魔法の勉強すべく図書室に向かった。
▫▫▫▫▫▫
ラド 以外いない中庭。
夕陽に照らされ、草花が金色に輝いている。
「……えへへへ、花冠つくってもらっちゃった!
うれしいなぁ。
せんせーの方が可愛いのに。
せんせー慌ててる姿も、
笑ってる姿も優しい所も全部。
…………オレ以外誰にも見せなければいいのに。」
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作者名:Chiroru | 作成日時:2019年1月3日 15時