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「ボクのせんせーになってよ!うん。それがいい!じゃぁボクっちお家に連れてくね。」
予想だにしてない言葉を聞き
私ただ、呆然としてしまった。
私がまだ返答すらしてないのに、話が進んでく。
そして、その人が指笛を鳴らした。どこからともなく現れたのかわからないが、黒い大きなドラゴンがとんできた。迫力すごい。
大きな翼が月の光を反射し、神々しくみえる。
鋭くゴツゴツとした爪は少し触れただけでも怪我しそうだ。
私より2、3倍はあるその黒い竜に恐怖はあるが、感動を覚える。
生きていく中でドラゴンを見れるなんて。
ファンタジーだな。とか今頃思う。
ここの世界の人のペットはドラゴンなのだろうか。
そのドラゴンさんが鎖を優しくちぎってくれました。
「…ありがとう。」
私がそのドラゴンにお礼を言うと、
鼻を鳴らし、目を見つめてきた。
少し見つめあったあとドラゴンが顔を近づけて来た。
「撫でてあげて。」
「は、はい。」
恐る恐る自分の右腕を動かす。
そして触れた。
思ったよりゴツゴツしてなく、鱗がひんやりとして艶やかだった。
ドラゴンは瞳を閉じながらゴロゴロを喉を鳴らした。
「わぁーせんせー凄いね!こんなすぐに懐いちゃうなんて!どんな魔法つかったの?」
魔法?これは魔法なのか。いや違うだろ。
でも話合わせなかったら、この魔物に喰い殺されるかもしれない。
「せんせー?」
青年は、私の顔を覗く。
「あ、はい!魔法なんですよ!ドラゴンがすぐ懐く魔法!」
隙を見て逃げ出すか。
「わぁ!すごい。こんな素晴らしいせんせーに教えてもらえるなんて光栄だぁ。よし、早くボクっちお家に行こう!」
といった直後青年は私の腕を掴んだ。
クソ、掴まれた!
そしてそのままそのドラゴンにのりました。いや、のらされました。
私、こいつのペースに流されてないか?
頭がついてけてなさすぎて
多分顔死んでるんだろうな。
「よーし。じゃ、しゅっぱーつ!」
異様にテンションの高いその少年に支えられながら、大空を駆けた。
オリヴィアさん、もふ子、スクルドさん、サクラちゃん、ありがとね。今まで。
サクラちゃんと仲良く出来たら良かったな。とか思いながら。
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_______________後日、廃墟の周りに肉塊と、無残にも切り刻まれた死体が見つかったそうだ。
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作者名:Chiroru | 作成日時:2019年1月3日 15時