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逃げることに必死で足元を気にしてなかった私は、木の根っこに引っかかってころんでしまった。
「うぉっ。」
可愛げもない声をだしてしまった。
いや、そういう問題ではない。
やばい、死ぬ。そう本能が察する。
「あぶねェなっ!」
突然2人の屈強な男の人たちが現れ、魔物をなぎ倒していった。ガラは悪そうですが、助けてくれて感謝です。
「これで依頼はクリアですね!アニキ。」
「あぁ、そうだな。」
「あ、あの!助けてくださりありがとうございます!」
「嬢ちゃん。キミ魔物に狙われてたね。なんで、魔法を使わないのかい?」
「あー、魔力は高いらしいのですが、魔法が使えないんです。まぁ、逃げるが勝ちっていいますしね!
助けていただいてありがとうございました。」
「まぁ、お礼を言うのはこっちの方だ。こっちも思わぬ報酬が手に入っちまうからな。」
「そうですねェ。アニキ。」
なんか嫌な予感がする。
早めにここを離れるか。
「どこ行くのかい。嬢ちゃん?」
「えと、お家に帰ろうとッ、うっ、。」
まだ言い終わらないうちに、男に溝内に一発入れられ、意識を手放してしまった。
「とんだマヌケが捕まりやしたね。」
「ここら辺では魔法を使えねぇやつは魔物の餌食になるしか使い道ねぇからな。魔法が使えるなら、売り飛ばせたのによぉ。」
「こいつを囮にして、おびき寄せられた魔物を倒せば、一獲千金ですね!」
「あぁ、どんな大物がかかるか楽しみだ。
この村のためにやってんだ。あいつも喜んで囮をひきうけるだろうよ!」
下卑た笑い声が森の中に響いた。
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作者名:Chiroru | 作成日時:2019年1月3日 15時