ギャングの休日 〜前編〜 ページ18
小鳥の囀りで目覚める…気持ちの良い朝……
などではなく、目覚めたのは、フーゴの怒鳴り声だった。
1回へ降りると案の定喧嘩をしている2人。
またナランチャさん、フォーク刺されてる…痛そうだな…Aはちらりと横目に眺めた。
リビングのソファにはジョルノとミスタの姿。
ブチャラティはきっと自室にいるはずだ。
『 ……朝から元気ですねぇ……』
目を擦りながらダイニングテーブルに座る私。
まだ体がぽかぽかしてぼんやりとした気分だ。
やはり日曜日の朝はこうでなくっちゃあなぁ。
テレビから聞こえるのはニュースキャスターの淡々とした声。
《今日は絶好のお出かけ日和となるでしょう…》
『 お出かけ日和…か…』
ボソリとそう呟いたAの隣にはコーヒー片手にこの前読んでいた雑誌を眺めているアバッキオ。
勿論Aには目もくれない。
どこか行こうかなぁ…でもお金ないしなぁ……うーん…
まず行く人もいないしなぁ…誰か誘おうかな、ふと横を見るとアバッキオが見ていたのは化粧品のページだった。今季の新作のリップやら下地やらキラキラしたものが沢山載っている。そういえば彼が使ってるリップって…
『 ……あ!』
「…あ?」相変わらずアバッキオはいつも機嫌が悪そうだ。そんなことも気にせずAは言う。
『 アバッキオさん……!付き合ってくれませんか!』
「……は?」
きょとんとした顔でAを見つめる。
ソファの方からコーヒーを吹き出す音が聞こえたのは気の所為だろう。
「おいジョルノ!!やべーぞ!」
ミスタは驚いた顔でコソコソとジョルノの肩を掴み囁く。
「な、何がですか……」
「だーかーらー!Aがアバッキオに告…」
「何故そんなこと僕に…」
平然を装うジョルノ。
だが彼の心は混乱していた!!!!
どういうことだ…?付き合うってあの付き合うじゃあないだろう?……まさか、そんなことあるわけ…
『 今日!!買い物に付き合ってください!』
なんだ、やっぱりそっちじゃあないか……よかった。
どうやらあっちの意味での”付き合う“では無いことが分かるとアバッキオもジョルノも冷静を取り戻した。
「……はぁ、それはともかく、何故俺なんだ?」
『 えと、なんとなーく…』
化粧品をついでに買って貰えそうだったから……なんて口が裂けても言えないAであった。
一方ミスタはつまんねーの、と言ってまたテレビを見始める。チャンネルはいつの間にか見覚えのあるアメリカンドラマに変わっていた。
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しらとめ(プロフ) - 晴日空あかねさん» (レス出来てなかったので再度失礼します汗)告白だなんて…(照)嬉しさの極みです…泣 頑張りますありがとうございます! (2022年10月6日 18時) (レス) id: a1cf89d02d (このIDを非表示/違反報告)
しらとめ(プロフ) - ドリアンさん» (レス出来てなかったので再度失礼します汗)めちゃめちゃ嬉しいお言葉ありがとうございますっ!!!更新がんばります♩ (2022年10月6日 18時) (レス) id: a1cf89d02d (このIDを非表示/違反報告)
晴日空あかね(プロフ) - え!好きです!(唐突な告白)更新頑張って下さい楽しみにしてます!! (2022年9月28日 17時) (レス) id: e70225fc42 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 続きすごく楽しみです(*'▽'*) (2022年9月25日 21時) (レス) @page3 id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しらとめ | 作成日時:2022年9月24日 12時