いってらっしゃい【rd】 ページ11
警察サポートをして早2日
嫌になるほど見てきた同僚の横顔がココ最近どこか遠くを見つめていることに気がついた
『おはよ〜A』
「おはよう、らっだぁ今日も早いね」
『Aも随分早いんじゃない？』
「謎に起きれちゃってね」
『頑張ろうね〜』なんて言うらっだぁの目はやっぱり昔と違く見えた
新人ちゃんたちのチュートリアルも終えて、ヘリポートに行けば駐車場がよく見える位置に居るらっだぁの姿
そこにいるのにそこにいない
そんな彼の背中に「なにしてんの」と声をかける
『いやぁ、騒がしくていいなって』
少し寂しそうで、でも嬉しそうなそんな声に前々から感じていた違和感に間違いはないとなぜだか確信を得てしまった
「らっだぁ」
『んー？どしたー？』
「やりたいことをやるのが1番だと、私は思うよ」
「それが黒だったとしてもね」と付け足せば揺れる瞳
彼は昔から自分よりも人に尽くす人だった
口は悪くも優しくちょうどいい適当さに周りにいる人たちは皆彼に惹かれて彼に寄りかかる
そんな彼を何年も見てきたからこそわかる
ずっと白であり続けた男の“ギャングになりたい”という葛藤が少しの変化でも滲み出て見えてしまった
「勘違いであって欲しい」そんな自分の願望よりも、今は彼の背中を同僚としても友人としても押してあげたい。その気持ちの方が強かった
『俺はさあ、他のサポートの奴にも外に出たいやつがいると思うんだよ』
「まぁ、そうだね」
『俺だけが抜けるのは、違うと思うんだよ』
「それは、らっだぁだけが思ってる事だよ。そら皆好きなことしたいさ、でもお前は長くこの街を守り続けたじゃん大きな期待を背負いながらね」
黙るらだおを横目に続ける
「同僚としてはできることなら居て欲しいさ。でも、1友人として、好きなことをして大きく羽ばたいて欲しい。お前なんか居なくてもここはそんなに弱くないって証明してやるから、心配せずとも行ってきていい」
ちらりと見てみれば、複雑そうだったその顔はなんだか吹っ切れたようで真っ直ぐないつものらっだぁがいた
『そっか、なら…大丈夫か』
「そう、充分育てたよお前は」
そう言えばニコリと笑って飛び降りるらっだぁ
『いでぇ！«らっだぁ、退勤します！お疲れ様でした！»』
最後の最後まで締まらない男で、そういう所は本当に昔から変わらない
次会うときは、戦場で。
お疲れ様、いってらっしゃい。
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mil(プロフ) - 氷河期のマグマさん» 喜んでいただけて嬉しいです！！！😢リクエストほんっとにありがとうございました！！ (2月2日 5時) (
レス) id: c884d418bc (このIDを非表示/違反報告)
mil(プロフ) - ばおばぶさん» ありがとうございます😢コメント励みになりますものすごく！！もっとｷﾞｭｯとさせるお話かけるよう頑張ります🕊️ (2月2日 5時) (レス) id: c884d418bc (このIDを非表示/違反報告)
氷河期のマグマ(プロフ) - ヤバい😭書いて下さりありがとうございます🙇♂️mil様最高すぎます😭すごすごすごすぎマンです😭ありがとうございます🙇♀️ (2月1日 22時) (レス) id: a154798d09 (このIDを非表示/違反報告)
ばおばぶ(プロフ) - すみませんちょっと言葉足らずだったのでさらに書かせてください！milさんの短編それぞれ唐突に心臓をｷﾞｭｯとされてるので全体的に大好きです〜！！！😭😭nrsちゃん大好きなので沢山お話あって嬉しいです！！これからも応援させてください！ (2月1日 11時) (レス) @page10 id: 5e815c05a6 (このIDを非表示/違反報告)
mil(プロフ) - ばおばぶさん» コメントありがとうございます🥲えぇ…嬉しすぎるお言葉…いつか、続き書きますね笑 (2月1日 11時) (レス) @page21 id: 5c38ee4561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mil | 作成日時：2023年12月18日 15時
