いつも、君と。3rd

２．ただ、それだけ ページ4

(菅野side)








18「欲しいもん言えよ？」

「んーん、もう貰ったもん、ありがとう」





ハワイの行きつけのレストランでAは
俺があげたピアスが揺れる自分の耳を
軽く触って微笑んだ。






18「…ごめん」

「一緒にいれなかったこと気にしてるの？」

18「そりゃそうだろ
付き合って初めての誕生日だし
…っていうかクリスマスだし」

「そういうの気にするタイプだっけ？」

18「まあ、一応」

「っていうか私と付き合ったことで
ともが野球に関して今までの環境変えたり
ペース崩したりする方が断然嫌。
今まで通り野球してくれた方が断然いい」

18「…寂しい思いさせたのは本当だろ」

「誕生日当日にプレゼントくれたし
今だってこうやって美味しいご飯
連れて来てくれたし、十分すぎるよ」







世間じゃ堂々とできないことも
お互いの家に行くのだって一苦労なことも
こうして、聞き分けがよすぎるAに
甘えてる部分はたくさんある。







18「もっとわがまま言っていいから」

「わがまま、ねえ…んー…」

18「待った、適度なやつな」

「適度なわがままって何よ(笑)」







そうクスリと笑い、ワイングラスに
口をつけたAは誰がどう見たって、









18「Aさー…」

「ん？」

18「あんま綺麗になるなよ」

「…っ、何が」

18「心配になるわ」

「…心配って？」

18「その辺の奴が奪っていかないかとか？」

「…そんなわけないでしょ、ばか」

18「どうだか、お前人たらしだもん」

「言い方悪いな」

18「本当のことだろ」




.





「…私は何回だってともを選ぶよ」

18「…な、にが」

「誰に何を言われても私は
その度にともを選んで、その度に好きになる」

18「…っ、」

「だから私も、その度に
ともに選んでもらえるように
努力は惜しみたくない」

18「…ばかはAだったな」

「…もー…うるさいよ」

18「…俺も何回だってお前選んでやるよ」

「…わ、寒」

18「こっちは暑いわ」

「…へへ、」






.







一生かけて、二人で、
どれだけの幸せがつくれるだろう。






.






(だいすき！)
18(…うん、俺も)



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