いつも、君と。3rd

19．交流戦！/vsオリックス ページ27

(山本side)








「あれ、大集合だ」





ベンチ前でバント練習をしていると
ふらっとグラウンドに出てきた
エプロン姿のAさん。





63「俺が練習しだすと
もれなく全員付いてくるんすよ〜」

「もう仲良しなんだから〜」

60「そうメニューが組まれてるだけです」

43「ねえ〜！次ヤスだよ、早く〜！」

「…みーんな自由だな(笑)」







Aさんの言う
大集合っていうのは俺たちの事。


全員が93年生まれの同級生で
チーム内で人数が多いこともあって
有難いことに最近はメディアでも
取り上げてもらえる機会が増えた。






63「…やす？やーすー？」

56「ん？」

60「お前の番だって」

56「…あ、ごめん」

「…マスにヤスにワカにシゲに
あだ名までお揃いなんだねえ、君たち」

63「確かに…
気付いた時にはそう呼ばれてました」

「はは、可愛い可愛い
…あ、これともの？見たことある」

56「あっ、はい！
小さくなったからって頂きました」

「練習着までヤスくんにあげてるの？」

43「こいつ私服も
菅野さんのＴシャツばっか着てますよ」





”懐かしい〜！”なんて俺の着ていた
菅野さんから貰った練習着を
ぺたぺたと触るAさんに
自分でもわかるぐらい
顔が熱くなるのがわかった。





「…やすくん顔真っ赤だけど大丈夫？
熱中症じゃない？」

43「…多分色んな意味で熱中症です(笑)」

56「…シゲ！」

「え、何？どういうこと？」

56「とにかく大丈夫です、すいません…」




熱くなる顔を隠すように
キャップを被り直す俺に
ニヤニヤするこいつら。




77「Aー！」

「…あ、そうだった
私元木さんに呼ばれてるんだった」

77「お前来んと
勇人と和真終わんねえぞー(笑)」

「嘘、ヤバいヤバい」

63「はは、和真めっちゃ
ギブってサイン出してる」

「じゃ、みんな頑張ってね！
あ、ちゃんと水分補給するんだよ！」

56「…っ、！」





そう言って俺の頭を
ポンと優しく叩いていったAさん。



元木さんありがとうございます…！
ナイスタイミング…！





63「あー、もうちょっとでヤスから
湯気出そうだったのに(笑)」

43「ヤス、Aさんと喋る時息してる？」

60「してないな、あれは(笑)」

56「…お前らうるさいよ」









.









77(んじゃあ、A来たらノック終了なー)
6(ちょ、ギブ…！元木さんギブ…！)
25(Aさんはよ来てー…！)
(えへへ、忘れてました)




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