いつも、君と。3rd

１．山籠もりの正体 ページ3

(菅野side)








無事にAも皓太も桜井も合流して
ハワイで充実した毎日を送っている。



…はずだった。






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18「…え、長さん？」

「…うん、さっき電話あった
ともに代わりますって言ったら
いいから伝えておいてって切られちゃった」

18「そ、っか…」

「…」

18「…夜改めて連絡しとくわ」

「うん、」





正直、これ以上の言葉が出なかった。


内海さんにも長さんにもすごく、
すごくお世話になったし感謝してもしきれない。


絶対なんてこの世にないとは言うけど
心のどこかで
ずっといてくれるもんだと思ってた。
当たり前だと思ってた。



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この世界の残酷さを
改めて実感した瞬間だった。






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18「泣いてないのな」

「…内海さんの時もそうだけど
会見で西武に貢献しますって
言ってたの見たら、泣くのは私じゃない
って思ったから」

18「…ふうん、そう」

「長野さんね
智之と対戦するの楽しみって言ってた」

18「…そりゃ俺だって負けられませんよ」

「へへ、私も楽しみ」

18「どっち応援する？」

「…どっちも？」

18「おい(笑)」







…こいつが、Aが、今この瞬間
ここにいてくれてよかったとふと思った。



多分、お互い上手くは笑えてないだろうけど
それでも救われるものなんだなって。








「あ、ねえ
長野さんどこにいたと思う？」

18「…山ん中？」

「違いますー」

18「ていうかなんで知ってんの？
教えてくれたの？」

「今時の携帯はね
かかってきた地名が表示されるんですよ」






ほら、なんて見せてきた着信履歴。




18「…ロサンゼルス」

「そう、ロスにいたの」

18「山籠もりの正体はロスか」

「みたいだね(笑)」



ここ最近の長さんのオフは
どこで何をしているのか選手たちも知らなくて
山籠もりとかなんとか言って姿を消していた。






「…ぜーったい半分は遊んでるよね」

18「はは、らしくていいじゃん」

「…テレビ電話してやる」

18「っていうかお前長さんと
しばらく口きかないんじゃなかったの」

「…あの後お寿司ご馳走してくれたから、」

18「…単純な奴だな」

「…素直で可愛いって言って」

18「はいはい(笑)」





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”選手冥利に尽きる”




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どこまでも優しくて温かい
長さんらしい言葉だなと思った。







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(あ、長野さんまた飲んでるでしょ！)
C5(ストレス発散の一環だから〜♪)




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２．ただ、それだけ→←　．

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