21 ページ21
Aside
校門から出たところで忘れ物に気がつく。
まだ戻れる距離だし、時間もあるし、取りに帰るかー。
来た道を引き返す。
部活動生以外はほとんど下校していて校内はひっそりしている。
靴箱の扉を開くと、ふたつの影が目に入る。
カップルかな。
私も玲於くんに会いたいな。
今頃玲於くんは何してるんだろう。
そんなことを考えながら、上靴を取るために靴箱に、カップルの邪魔をしないようにそっと静かに近づく。
すぐに去ろうと思っていた。
でも…
…玲於くん?
なんでここにいるの?
なんでキスしてるの?
時間が止まったようだった。
体が硬直する。
嫌だ。
逃げなきゃ。
その思いでいっぱいだった。
感覚が体に戻ってきた瞬間、私はその場から駆け去った。
やっぱり、私には玲於くんはもったいなすぎたんだ。
不似合いだったよね。
玲於くんと付き合うなんて、夢だったんだ…。
涙が溢れてきた。
苦しい。
私はどうしたらいいの…
廊下から教室に近ずいてくる足音が聞こえる。
誰かが来る。
逃げないと。
とりあえず女子トイレに駆け込んだ。
93人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「GENERATIONS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴーてぃ(プロフ) - 完結おめでとうございます!続編とか、作ってほしいです!その後が気になります・・・。 (2020年12月20日 22時) (レス) id: 36c3584396 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mina | 作成日時:2020年12月12日 18時