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玲於side
最近Aに避けられる。
学校が始まってからAの様子がおかしい。
この前は、放課後一緒に帰るのも断られた。
日直って言ってたけど、黒板の日直の名前書いてるところにはAの名前なんてなかった。
あんなバレバレな嘘つかなくていいのに…。
本当は今すぐにでAの所に行きたい。
でもこういう時って自分の感情任せに動いたらダメだよね。
でも、Aのことが気になって仕方ない。
だから…
後ろめたさは残るけど、Aが教室を出た隙を見て後をつける。
階段を降り、靴箱へと向かう。
すると…
Aが靴箱を開けた瞬間、靴箱からたくさんの紙切れが溢れだしてきた。
『消えろ』
『死ね』
Aは落ちてきた紙切れを1枚1枚拾い集め、バッグにしまう。
そして、何事も無かったかのようにその場から立ち去る。
なんで…
「玲於じゃーん。」
背後から名前を呼ばれる。
振り返ると…
Aと付き合う前に付き合っていた元カノがいた。
玲於「…久しぶり」
「久しぶり。LINEしても返してくれないから悲しかったんだよね。」
玲於「俺、彼女いるから」
「ああー、あの野暮ったい田舎女?」
玲於「田舎女って…そんな言い方ないだろ」
「ムキになっちゃってー。でも、周りから見たらそうだよ?ホントのこと言ってるだけ。それに、Aちゃんに気付かせてあげるためにわざわざ靴箱にアドバイスまで入れてあげてるんだから笑」
玲於「あの紙切れの犯人…」
「私よ。笑笑」
玲於「A何も悪いことしてないだろ。やめろよ」
「何も悪いことしてない?してるよ。どんな手を使ったのか知らないけど、玲於を誘惑して付き合うように仕向けて…」
玲於「違う。俺がAのことずっと…」
言い終わる前に何か柔らかいものが口を塞ぐ感覚。
初めてじゃないこの感覚。
そして…
目の前にいる、帰ったはずのA。
目を大きく見開いて、その場から駆け去っていくA。
ああ、思い出した。
愛さんだ。
愛さんの時も俺は…
「玲於、もうAちゃんとなんか別れて、私のところに戻ってきて。Aちゃんなんかより、私の方が玲於とお似合いだから。」
玲於「…」
今まで築き上げてきたものが全て崩れさる感覚。
Aを守ると決めたのに…
Aを守るどころか、Aを傷つけて、Aの目の前でAを裏切るような行動をとってしまった。
やっぱり俺はAに近づいたらダメな人間だったのかもしれない。
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ぴーてぃ(プロフ) - 完結おめでとうございます!続編とか、作ってほしいです!その後が気になります・・・。 (2020年12月20日 22時) (レス) id: 36c3584396 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mina | 作成日時:2020年12月12日 18時