粟田口短刀に成り代わったら、勘違いされてるんですけど【刀剣乱舞】

四話 ページ7

目を覚ますと、木の板

というか天井

何故？

貴「ここはどこなんだろう？」

起き上がって周りを見回すと

襖を支える柱にもたれかかって眠る、いち兄こと一期一振

寝ている顔はあどけなく、だけど目の下には隈があった

頭を無性に撫でたくなったので撫でた

そのまま手を頬まで滑らせ、目の隈を親指で撫でる

貴「全く、無理しないでよ」

ロイヤルだろ！

一「んぅ······鎬······？鎬！」

目を覚ましたいち兄は俺を抱きしめた

抱きしめた！？

そのまま腕をぎゅっと締めた

痛い、痛い、痛い

貴「いち兄、痛いよ······」

一「す、すまない」

いち兄は慌てたように腕をパッと離した

いち兄で思い出したけど······

俺、前クソ親父に(クソ親父のアカだけど)藤四郎兄弟ほとんど折らされたんだっけ

短刀をいらねぇからって三日月宗近狙いで手入れ無しに阿津賀志山突っ込みやがった

これだけは謝んないと

貴「ううん、大丈夫······あのさ、いち兄。俺、(クソ親父の手から)守れなかった······怖いからって、傷付いていくのを、(ゲームの中だから)見てるしか······」

正座した膝の上で握った拳の力を強める

涙出てきたし、もう！

いち兄が壊れやすいガラスを包むかのように優しく俺を抱きしめた

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