この世界で生きる【刀剣乱舞】【男主】

七話 ページ9

一は魘されていた

貴「っ······はぁ、はぁ、はぁ、ふぅ」

兼「一！何時まで寝てる心算だ！」

和泉守が襖をスパンと開ける

貴「和泉守兼定か······何だ？何か用か？」

兼「朝餉だよ！起きろ！」

燭「ちょっと、和泉守くん！？危ないよ！」

知らない顔に一は眉をひそめた

刀をじっと見つめ、口を開けた

貴「······燭台切光忠、か」

燭「うん、そうだよ。朝餉を持ってきたんだ。昨日から何も食べてないよね？」

貴「一日食わないぐらい大丈夫だろう？」

心底不思議そうな顔で尋ねる一に燭台切は驚いた

燭「大丈夫じゃないからね！？」

貴「はぁ······俺は要らない。他の奴らに食わせてやれ。俺はやんなきゃなんねぇ事がある」

そう言うと、二人を襖の外に押し出し、襖を閉めた

審神者に来る時に選んだ服を着て、昨日加州に聞いた大和守のいる場所に向かった

貴「新しい審神者だ。入らせてもらう」

襖を開けると重傷の大和守がこちらに目を向けていた

安「そんな堅苦しい事せずに入ればいいのに······清光から聞いたよ。"また"よろしくね、一くん」

貴「嗚呼。よろしくな······早速始めるぞ」

大和守の本体と体に霊力を纏わせるように放出する

綺麗に治った大和守と共に離れに戻った

其処にはほかほかのご飯とお味噌汁が向かい合わせに並べられていた

ご丁寧に"食べてね"という置き手紙まで置いてあった

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