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決まって、そう言うけんじろ先生だけど、いつも、わたしが食べる用のデザートまで買ってくれる。
そうやってわたしを甘やかしてくれるけんじろ先生のことが会うたびに大好きになって、もっともっと美味しい料理を食べてもらいたくて、ひそかに日々、練習している自分がいた。
わたしが料理をする間、けんじろ先生はストレッチをしていたり、釣りの道具を手入れしていたり、プラモデルのような何かを作っていたり、いつも楽しそうにしている。
料理の合間合間でそういうけんじろ先生を盗み見れるのがわたしは嬉しい。
ふたりで食事をして、片付けをした後は、ソファに座ってデザートを食べる。
けんじろ先生は甘いものを食べないのか、いつもわたしひとり分だけ買ってくれる。
けれど、食べ終わった後に、いつも
「俺にも甘いの食べさせて…?」
と言って、わたしにキスをする。
座ったまま、大きな身体で、わたしを包むように抱きしめながら心行くまでキスをした後で、満足そうに
「Aちゃん先生、甘いなぁ?」
と言うその顔は、けんじろ先生の中で一番男のヒトっぽい。
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作者名:myu | 作成日時:2019年8月16日 1時