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「違うよ?
Aちゃん先生のこと、
ゲスなんて思ってへん。
そりゃ、初めはそんなこと言うたかも
しれんけど、ちゃんと付き合ってみたら
良い子やて分かったし。
俺が言うたんはな、Aちゃん先生みたいな
良い子に俺は似合わんていう意味…」
「どうして?
けんじろ先生もいい人ですよ?」
「はは…俺な、そんないい人ちゃうねん。
もちろん、仕事は一生懸命やってるよ?
俺からダンス取ったら何も残らんしな。
でも、それだけ。
彼女なんてもう何年も作らんと、
クラブで出会った女の子を適当に
お持ち帰りして、適当にヤって……
そんな人間がAちゃん先生の
相手になんてなれへんのよ。
分かるよな?」
「分かりません!
…けんじろ先生が良いんです……」
いつか見たみたいに、首をぶんぶん振るAちゃん先生。
「だから、首もげるて。
あんな?
俺、女の子にあんまり優しくないねん。
仕事も好きやし、趣味で釣りにも出かける。
男友達と夜通し遊んだりもするから、
彼女とかおっても構ってやる時間なくて…
寂しくさせるの分かってるから作らんねん…」
「それでも良いんです…少しだけでも、
一緒に居られたら、それで良いんです……」
「アホやな…Aちゃん先生。
そんなこと言ってたら、
幸せになられへんで?」
「良いの!それが幸せなの!!」
そう言ったきり、Aちゃん先生はボロボロ泣き出した。
目の前で、女の子にこんな泣かれて、放っておける男なんておらんやろ……
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作者名:myu | 作成日時:2019年8月16日 1時