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「そうよね、大丈夫なのよね?
ごめんなさいね、変な言い方して。
でもね、あなた若いんだし、
特定の保護者の方、それも男性のね、
とあまり二人きりにならない方が
良いんじゃないかしらね…」
見かねて俺が会話に割って入る。
「父兄の方のお迎えの件ですか?
それなら、大丈夫やないすかね?
こないだは、俺も一緒に待ってましたし。
いや、たまたま暇やったんで…
Aちゃん先生、見てると面白いんで
良い暇つぶしになるんですわ。
俺で良ければ、
今日も一緒に待っときますよ?」
「けんじろ先生、すみません。
それなら安心です。
お手数ですが宜しくお願いします。
……みんな〜お待たせしました、
バスに乗りますよ〜」
そう言って、柔らかい表情に戻ったベテラン先生は、残りの子らを連れてバスに乗り込んだ。
「けんじろ先生、ごめんなさい…」
「えーよ、これくらい。
でも、Aちゃん先生?
早ようちゃんとせな、アカンよ?
……俺がついとる。大丈夫や」
「はい…分かりました……」
泣きそうになりながら、それでも先生の顔して、トオルくんと休憩スペースに向かう。
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作者名:myu | 作成日時:2019年8月16日 1時