その声が思い出せなくて。(tk × in)

ep.48 ページ48

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伊 「へっくしゅんっ、... さみぃ、」









高 「パーカー着せといてよかった笑」









伊 「なにもよくねえよ、... なんで海なの？夏、一緒に海行ったじゃん」









高 「んーん、この海は特別なの、」









伊 「.... へぇ〜」









キラキラと光る水面、

心が落ち着く波音



深呼吸を、一つして





あの言葉をもう一度言う









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高 「.... 俺、好きだよ.. 伊野尾くんのこと、」









伊 「へっ、？」









こっちを見ている気がするけど
わざと海を見たまま言葉を続ける









伊 「でもっ、それってさっき、キス.. したからじゃ、..」









高 「違うよ....ずっと、.. ずっと好きなの、」









握ってる手がスルッと解かれて









伊 「そ、そういうのは.... ちゃんとこっち、見ていえよ、...」









その言葉を聞いて伊野尾くんの方を見ると





寒さで赤くなった鼻っ柱









たぶんこれは寒さのせいじゃない
赤くなった頬









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高 「好きです、... 付き合ってください、」









ふっ、て笑って下を向いたあと

またすぐ俺の顔をみて









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伊 「別に俺は好きじゃないけど、.. 仕方ないからいいよ」









高 「絶対好きにさせる」









伊 「頑張って、」









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視線が絡んで俺が不器用ながらに巻いた包帯がパーカーの袖で見え隠れしながら
背伸びして俺の首に巻き付けて






それと同時に俺は腰を曲げて距離を縮めて









どちらからともなく キスをした









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