その声が思い出せなくて。(tk × in)

ep.39 ページ39

S . tk



_____









久しぶりに店長にご飯に誘われて行ったけど
ベロンベロンに酔っ払っちゃって、もー、大変だった....









その帰りナビで帰ってたら
公園に見覚えのある後ろ姿があった




今じゃ可愛いマッシュだけど

細さや体のラインは昔のまま









こんな夜遅に何やってるんだろうって近づいたら




手が血だらけでほんとびっくりした









その後 車に乗せて俺んちに向かった









『高木が免許とったら俺のこと乗せてよ』









いつかした約束はこんな形ではたすことになったね、なんて心の中で呟いた。









.









.









.









伊 「んだ、もー、やってらんれえよ！！」









高 「ちょ、飲みすぎ笑」









彼女の話を聞いたときは

世の中にはそんなふうに人の気持ちを簡単に踏み躙る奴もいるもんだなって思った



伊野尾くんに 頑張ったね って言ったら
また泣いちゃって


やけ酒しだしたよね









あの頃はまだ高校生で

まあ、俺は飲んでたけど
伊野尾くんは絶対飲まなかったから






酔ってる伊野尾くんってこんな風になるんだって


まだ俺が知らない顔を見れた









.

ep.40→←ep.38

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す