その声が思い出せなくて。(tk × in)

ep.34 ページ34

S . in




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夏休みも終わって
9月に突入した









「ねぇ、慧っ、本当に今日来れないの...？」









服の裾を軽く掴んで下から俺を見上げて
涙を溜めながらこちらを見てるのは

３ヶ月前に真っ赤な顔して告白してきた彼女









今日は彼女の誕生日で
用事があるって言っといて
サプライズで彼女の家に行こうと思ってた









「慧のばか、！、も、寂しいじゃん、...」









伊 「ごめんって、明日、明日出かけよ？」









「ん、わかったあ、..」









ちゅっ、とキスを落とすと
頬をピンクに染めて
へへ、って照れるからちょっと良心が傷んだ笑









.









「じゃあ、明日ね、！」









伊 「うん、ばいばい」









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どんな顔するかな、


怒るかな、泣いちゃうかな、









でも、やっぱり女の子って怖いね









彼女の顔を思い浮かべながら

合鍵でそっと彼女の家を開けると





玄関に知らない靴があった


男...？





でもあいつにいたってそんなことは....









リビングに行くと電気はついてるものの
人の影すらない









信じたくないけど、







寝室の方に行くと









まだ、俺でさえ聞いたことがない
いや、今夜聞くはずだった









甘い声と一定のリズムでギシギシと音を立ててるベッドの音が聞こえた









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