10話 ページ10
『もー。大丈夫だって。じゃあ、私が10分以上お風呂から上がってこなかったら、来てほしい。』
「……分かった。タオルと着替え置いておくね。」
『うん、ありがとう。』
なんとか一緒に入るのは免れた。これから一緒に入ることにはなりたくない。
というか、降谷さん家のシャンプーいい匂いすぎる。フローラル。あと、当然のようにコンディショナーとリンスがあるし…。
そんなことを考えながら、お風呂終わったんだけど。
『……………。』
『タオル置いてない………。』
降谷さん、どうしたんだ。
しょうがない、限界まで髪をしぼろう。
『…いる〜?』
今、つま先立ちしながら歩いてる。
『ぅぉ………。』
降谷さん、寝てる…。疲れてるのかな。
ま、まあそのままにしておこう。疲れてるんでしょう。
タオルと着替えは自室にあるわけだし。
それから自室に戻って、身体を拭いて髪も乾かして服も着た。
ガチャ。
『お…?』
「おぁ…Aちゃん…ごめん…!!寝てた…。」
『いや、全然大丈夫だよ!倒れなかったし元気だよ。それよりちゃんと休んでね。』
「よかった…。うん、さっき寝たからもう休めたよ。ありがとう。」
休めたわけないでしょ。
『約20分間の睡眠で休んだとは言えないよ………。』
「いや、休んだ。じゃあ、僕はもう仕事だから……。あ、もし暇だったら、ポアロまで送るよ。梓さん、Aちゃんと話したがってたから…。」
うお、まじか。やった。
『え、ほんと?じゃ、良かったら。』
「うん、Aちゃんとは気が合いそうって言ってた。じゃ、送るよ。」
『それは嬉しい。ありがとう!よろしくお願いします。』
いつみてもこの車かっこいいね。スポーツカー。
「ついたよ。」
『はい、ありがとう。仕事頑張ってね!』
「うん!Aちゃんのおかげで最近は調子がいい。
『よかったです。じゃ!』
カランカラン…
「いらっしゃいませ…あ、Aちゃん!今朝ぶりだね〜!」
『うん、梓さんが私と話したがってるって、安室さんに聞いたから、来てみた。』
「嬉しい〜!じゃ、カウンター座ってどうぞ!」
『ありがとう。』
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作者名:チンダル現象ちゃん | 作成日時:2023年9月6日 21時