3話 ページ3
ここどこだろ。どこにでもある目立たない2階建ての建物。
「さ、入って?」
『うん。』
そしたらなんとそこには。
「安室さん。」
警察庁警備局警備企画課のあの人。降谷零さん。
風見さんは出ていった。このイケメンと2人きりは心細いな。
『こんにちは。』
「ああ、こんにちは」
「夏目Aちゃん…だっけ?」
『うん。』
「僕は安室透と言います。」
というか、なんで公安の偉い人にお世話になるんだ?
『どうして、私をここに連れてきたの?』
「…君はまだ子供で、なのになぜあんなに的確な手当ができるのか。と思って」
『えと…お母さんがお医者さんだったから、ちょっとだけ教えてもらってたの。』
この世界の私に親なんてものがいるのか分からないけど。
「そうなんだ。疑ってごめんね。でも君のお母さんは指名手配されているんだよ。」
「患者の施術中に患者と他のお医者さんたちを殺したんだ。」
なんと、私には生みの親がちゃんといて、偶然にも医者だったらしい。さらに犯罪者だった。
『こ、こわいね…。』
「ああ、だから君も殺される危険がないとは言えないだろ?施設に入れることも検討してるんだが、嫌かな？」
まって。施設は嫌。前世でたくさん、そこでいじめられたんだ。トラウマがある。
『い、嫌だ!!』
降谷さんは少し驚いてたけど、すぐにまた次の提案をした。
「そうか。ごめんね。じゃあ、施設が嫌なら僕に育てられるか。僕じゃなくてもいいんだが1番安全なのはそれだな。でもたくさん構ってあげられない。」
えぇ…。安室の女さんたちに殺される…せめて安全じゃなくて良いから別の人に養ってもらいたい。
『えっと、別の人がい…い……か』
言いかけたとき、降谷さんに目で圧をかけられた。コワイ。これ一緒に暮らさないと安室の女さんの前に降谷さんに目で殺される。
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作者名：チンダル現象ちゃん | 作成日時：2023年9月6日 21時
