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私「はぁ…、何やってんだろ私。」
もうすぐ26(歳)にもなる女が会社のトイレで
おでこに絆創膏貼ってるなんて…。
滑稽以外のなにものでもないよね。
鏡に映る自分を見て再度ため息をついた。
早く仕事に戻らないと。
髪を整えて廊下に出ると外出先から戻ってきた渡辺さんがこちらへ向かってきた。
私は咄嗟におでこを見られないようにと
お疲れ様ですと素っ気なく言い心做し渡辺さんよりも早く歩いて自席に戻ろうとした。
すると、
翔太「なぁ、」
と渡辺さんに呼び止められてしまい
私はそのまま振り返らずに立ち止まった。
翔太「今月の請求レポートって雪本が作るんだっけ?」
呼び止めた内容が仕事の話だったことへの安堵の反面、
振り返らずに答えることへの躊躇で固まっているといつの間にか足音はすぐ後ろまできていた。
翔太「なぁ、聞いてんの?
.
え?」
渡辺さんが真後ろに来た時点で
私は首を左に振り顔を見られないようにとしたが
何故か予想外に首を振った方に渡辺さんの顔があってばっちり目が合った。
私「あ、」
翔太「なに、そのおでこ。」
私「あ、いやこれは…。」
翔太「喧嘩でもした?苦笑」
私「する訳なっ!…いです。
…高いところにあったファイルを取ろうとしたら他のファイルとかも落ちてきてしまって…そのうちの本立てが当たって。」
翔太「ださ。笑」
言い返したい気持ちはあったが、その通り過ぎて返す言葉もなかった。
翔太「…じゃあ、顔が赤いのもそのせいか。」
私「え?
あー、そうですね。」
翔太「…ふーん。」
顔が赤いと言われて自分がさっき鏡を見た時にはそんなに気にもとめなかったことを言われて驚いた。
翔太「で、今月の請求レポートは誰が作ってんの?」
私「あ、今月は私じゃなくて中井さんが作成予定ですが…。
なにか?」
翔太「いや、
ちょっと気になることがあったから聞こうと思っただけ。
中井さんに直接聞くわ。」
そう言って私の隣を通り過ぎると、
翔太「気を付けろよ。」
と言い残して行った。
.
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ちぃ☆(プロフ) - CH1KAchanさん» CH1KAchan様、コメントいただきありがとうございます!温かいコメント嬉しいかぎりです☺️少しでも関係性の進展が伝わっていることが知れて重ねて嬉しいです🥺また新しい展開を更新していきますので、引き続き作品を読んでいただければ幸いです! (2022年9月21日 7時) (レス) id: 43f8d0ed3c (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ☆(プロフ) - まさん» ま様、コメントいただきありがとうございます!温かいコメント嬉しいかぎりです🥺しばらくは全体公開の方針で進めさせていただこうと思いますので、引き続き読んでいただければ幸いです!引き続き作品をよろしくお願いします! (2022年9月21日 7時) (レス) id: 43f8d0ed3c (このIDを非表示/違反報告)
CH1KAchan(プロフ) - はじめまして。一気に読ませて頂きました!皆との距離感が徐々に縮まってきて、これからの展開も楽しみにしてます☺️ (2022年9月17日 5時) (レス) id: 5788030518 (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 全体公開で読ませていただけたらありがたいですが、限定公開になったとしても、読み続けさせていただきたいお話です😊これからも更新楽しみにしてます🥰 (2022年9月16日 18時) (レス) id: 32554b59df (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ☆(プロフ) - Arincoさん» Arinco様、はじめまして!わざわざコメントいただきありがとうございます!温かいお言葉嬉しいかぎりです🥲✨私のマイペースな更新になっていますが、これからも読んでいただければ幸いです🥺引き続き作品をよろしくお願いします! (2022年7月26日 8時) (レス) id: 1b4154ce4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちぃ☆ | 作成日時:2022年5月20日 9時