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(天の声)
涼太「なーにしてんの?」
翔太「あー、…涼太。
…別に。」
怒らせたかったわけじゃないのに
ムッとした勢いで自分で種を蒔いてしまった翔太は、Aが去った後もしばらく立ち尽くしていると涼太が現れた。
.
涼太「そうじゃなくて…。
なに空回ってんの?
せっかくAちゃんのこと助けたのに。」
翔太「見てたのかよ。」
翔太は、吐き捨てるように笑った。
涼太「…、
後数秒、
翔太が遅かったら俺が声掛けようとしてた。」
翔太「なんだ。
それなら俺じゃなくて涼太が声掛けた方がよかったじゃん。」
涼太「翔太。」
翔太「もう少し早く声掛けろよな。」
涼太「…相変わらず、
翔太は分かりづらいんだよ。」
翔太「涼太に言われたかねぇわ。笑」
.
遡ること数分前…。
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翔太は、ブライド化粧品やスキンケア用品を取り扱うお店の中にいた。
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店員に商品の在庫を確認してもらう間、
翔太がレジカウンターで待っていると
丁度真ん前入り口付近から聞き覚えのあるすみませんという声がして翔太は、前を見た。
すると、Aが店の外にいて入り口を塞いでいたのを避けたところだった。
何してんだ、あいつ。
.
そのままその場立ち去ろうとしていたので、
特に気にも止めず目を逸らそうとしたら
ふとその少し離れたところからこちらに目をやる連中がいることに気が付いた。
正確には、店内を見ようとしているのではなく
Aに目をやりなにかこそこそとしている3人の男連中だ。
翔太は、そいつらの行動を訝しげに目で追っていると
Aが去っていった方向に動き出したのだ。
.
それに気付いた翔太は、考えるより先に入り口へと足を速めた。
後ろからあのっ!と店員の声が聞こえた気がしたが、そんなことはどうだってよかった。
店を出ると小走りでAを追いかけた。
なんて声を掛けようかなんて考える余裕なく
おい!と肩に手を置いた。
Aは、驚いた様子で目を見開いてこちらを振り返った。
彼女のなんでという質問に対していつものように平然と皮肉混じりに答えつつ、
こちらに向かってきていた連中の方を見た。
彼らは、連れがいたことが分かると諦めたように回れ右して去っていった。
そんなこととも知らない当の本人にはぁとため息をつかれた翔太は、心にもない発言をしたのであった。
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ちぃ☆(プロフ) - CH1KAchanさん» CH1KAchan様、コメントいただきありがとうございます!温かいコメント嬉しいかぎりです☺️少しでも関係性の進展が伝わっていることが知れて重ねて嬉しいです🥺また新しい展開を更新していきますので、引き続き作品を読んでいただければ幸いです! (2022年9月21日 7時) (レス) id: 43f8d0ed3c (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ☆(プロフ) - まさん» ま様、コメントいただきありがとうございます!温かいコメント嬉しいかぎりです🥺しばらくは全体公開の方針で進めさせていただこうと思いますので、引き続き読んでいただければ幸いです!引き続き作品をよろしくお願いします! (2022年9月21日 7時) (レス) id: 43f8d0ed3c (このIDを非表示/違反報告)
CH1KAchan(プロフ) - はじめまして。一気に読ませて頂きました!皆との距離感が徐々に縮まってきて、これからの展開も楽しみにしてます☺️ (2022年9月17日 5時) (レス) id: 5788030518 (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 全体公開で読ませていただけたらありがたいですが、限定公開になったとしても、読み続けさせていただきたいお話です😊これからも更新楽しみにしてます🥰 (2022年9月16日 18時) (レス) id: 32554b59df (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ☆(プロフ) - Arincoさん» Arinco様、はじめまして!わざわざコメントいただきありがとうございます!温かいお言葉嬉しいかぎりです🥲✨私のマイペースな更新になっていますが、これからも読んでいただければ幸いです🥺引き続き作品をよろしくお願いします! (2022年7月26日 8時) (レス) id: 1b4154ce4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちぃ☆ | 作成日時:2022年5月20日 9時