Snow Company ...ナミダの海を越えて行け 3

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(天の声)
コンコンコン




.


ガチャ

辰哉「お、翔太。」


その日の真夜中、

ふっかの部屋を訪ねる翔太の姿があった。


翔太「ちょっといい？」

ふっかは、なんの躊躇いもなく招き入れた。



辰哉「珍しいね。翔太が俺の部屋にわざわざ来るなんて。」


翔太「うん。」


辰哉「どうした？^^」




翔太「今日、



あいつ、倉庫に閉じ込められてた。」


辰哉「あいつって、Aちゃんのこと？」


翔太「ああ。」



辰哉「それは、よろしくない話だね。」




翔太「警備の人が誤って閉めたんじゃないかってあいつは話してたけど、

正直それはどうか分からない。」


辰哉「…そうだね。」


翔太「あんまり大袈裟にして欲しくなさそうだったし…、迷惑も掛けたくないからって。」



辰哉「なるほどね…。


…てか、翔太よく気付いたね。彼女が倉庫にいるって^^」



翔太「そ、それは、…

あいつのスマホが机の上でブーブーうるさいから。」





⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰


数時間前。


丁度営業先から会社に戻ってきた翔太は、
自分の席に不要な書類なんかを置きに帰ってきた。


すると、
静かな営業部の島から数秒おきに聞こえるスマホのバイブ音。


誰のスマホかと思い辺りを歩いてみると
その主は、雪本だった。


辺りを再度見渡すも本人の姿はなく、
さっき通ってきた廊下にも誰かがいる気配はなかった。




てか、俺なんであいつのことなんか探してんだよ。



なんて冷静に考えてみたりしたが、
引き続き鳴り続けるバイブ音に何故か急かされているような気持ちになった翔太は、



あー、めんどくせぇなぁ。



なんて心の中で思ってもない言葉を呟きながら反対の廊下へと探しに行った。



(そして、先程の(『鍵 8』)につづく。)


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